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この世は中つ国と呼ばれ、色の名を冠した国々があった。北方に黒の国またの名を玄武国、南方に赤の国またの名を朱雀国、東方に青の国またの名を青龍国、西方に白の国またの名を白虎国という。国々の中央には神々が住まう高天原へつながるとされる黄沃山があり、頂上では麒麟がその入口を守っていると言い伝えられている。
黒の国に住まう十三の少年ナツハナは仕える宮で、手足に火傷を負った燃えるように美しい少女を助ける。少女は火の女神カグチの恩恵を受けた「ホムスビ」であった。
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文字数 40,418
最終更新日 2023.01.12
登録日 2022.06.08
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