4
件
【■■■】はかつて、愛する人を失った。
愛する者は瞳がとても綺麗だった。感情によって色がゆらゆら変わっていくのが美しかった。
だが、愛する人は高熱によって、その綺麗な瞳を、視力を失ってしまった。
灰色の世界を映し出される瞳に嫌気がさし、愛する人は命を絶った。
愛する者の死が、【■■■】を【目を奪う者】へと変えていった。
【目を奪う者】は愛する人のように、瞳を失ってしまった人々を愛する人と同じように失いたくない。
この世に存在する【悪】を、自分なりの方法で排除していく。それが【目を奪う者】の責務。
愛する人のために、瞳を失った者たちのために。
――今宵も瞳を狩りに行く。
文字数 4,141
最終更新日 2024.04.04
登録日 2024.04.04
4
件