来年度予算案115兆5400億円=過去最大更新、税収は78兆4400億円―27日閣議決定

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国の当初予算の推移

 政府は25日、2025年度予算案の一般会計歳出総額を過去最大の115兆5400億円程度とする方向で最終調整に入った。これまで最大だった23年度(114兆3812億円)を上回り、3年連続で110兆円を超える。税収も過去最高の78兆4400億円程度まで増えると見込むが、財源不足を賄えず、国債発行は避けられない。

 政府は予算案を27日に閣議決定する。先の衆院選で少数与党に転落した石破政権として初の当初予算の編成となる。年明けの通常国会に予算案を提出し、年度内の成立を目指す。国会運営で協力を引き出すために主要野党と協議を続けるが、個別の政策で譲歩を重ねれば、予算案の修正を迫られる可能性もある。 

 歳出の3分の1を占める社会保障関係費は高齢化の進展に伴い38兆2800億円程度、厳しさを増す安全保障環境を反映して防衛費は8兆5000億円程度と、いずれも過去最大となる方向だ。

 借金である国債の償還と利払いに充てる国債費も28兆2000億円程度と、24年度の27兆90億円を上回り、5年連続で過去最大を更新する。日銀の利上げに伴う長期金利の上昇基調を踏まえ、国債利払い費を算出するための想定金利を24年度の1.9%から2.0%に引き上げるためだ。当初予算段階で13年ぶりに2%台に乗せており、利払い費が財政を一段と圧迫する。

 歳入では、物価高の進行や高水準の賃上げなどを背景に、税収は24年度補正予算で見込む73兆4350億円も上回り過去最高となる。今年6月に始まった定額減税という減収要因がなくなることも影響した。新規国債発行額は28兆6000億円程度と当初予算ベースで4年連続減少する見通しだが、借金に依存する構図は続きそうだ。

◇2025年度予算案の概要
〔一般会計〕
総額        115.5兆円(112.6兆円)
【歳入】
税収         78.4兆円(69.6兆円)
税外収入        8.5兆円( 7.5兆円)
新規国債       28.6兆円(35.4兆円)
【歳出】
一般歳出       68.2兆円(67.8兆円)
国債費        28.2兆円(27.0兆円)
地方交付税交付金等  19.1兆円(17.8兆円)
(注)当初予算ベース。カッコ内は2024年度(了)

(記事提供元=時事通信社)
(2024/12/25-17:14)