20年前のガラケー機能まで搭載…iPhoneが「遅れた機能」だらけの理由

安く手に入れる方法も

 各モデルの価格は以下のとおり(税込)。

・iPhone 16
    128GB:12万4800円
  256GB:13万9800円
  512GB:16万9800円

・iPhone 16 Plus
     128GB:13万9800円
     256GB:15万4800円
       512GB:18万4800円

・iPhone 16 Pro
  128GB:15万9800円
  256GB:17万4800円
  512GB:20万4800円
  1TB:23万4800円

・iPhone 16 Pro Max
  256GB:18万9800円
  512GB:21万9800円
  1TB:24万9800円

 実際には、iPhone 16シリーズのいずれも、キャリア(携帯電話会社)のプランを利用することで、アップルが発表している価格よりも安く手に入れることは可能。たとえば、ソフトバンクの「新トクするサポート(プレミアム)」でiPhone 16(128GB)を48回払いで購入すると、12カ月目までの支払額は月額3円で、13カ月目以降は月額4039円となるが、13カ月目に早トクオプションに申し込んで(オプション料金:1万9800円)端末を返却すると、13回目以降の支払いが免除される。つまり、負担額は1万9836円で済む。また、楽天モバイルの「楽天モバイル買い替え超トクプログラム」で48回払いで購入し、25カ月目に端末を返却すると、残り24回分の支払いが免除されるため、実質半額で手に入れることができる。

製品トータルでのバランスを重視

 そんなiPhoneだが、一般ユーザの間では常に最新の機能を搭載する最先端ガジェットというイメージが強いが、前述のとおり実際は“ちょっと遅れた機能”も多いという指摘もある。実際のところ、どうなのか。ITライターの佐野正弘氏はいう。

「iPhoneの新機種に搭載されるチップなどは最新のものが使われることが多いものの、個別の機能は必ずしも最新というわけではありません。たとえばiPhoneで生体認証機能が搭載されたのは2013年発売のiPhone 5sからですが、日本メーカーの携帯電話では20年も前のガラケーの時代から搭載されていました。カメラモジュールについてもソニーは自社でイメージセンサーを開発・製造して世界シェアが高いこともあり、新機種ではほぼ最新のものを搭載していますが、iPhoneは必ずしもそうではありません。サムスン電子などが既に製品を投入している、画面が折りたためるタイプのスマートフォンも、アップルは5年ほど前くらいから開発に取り組んでいるといわれていますが、いまだに実用化に至っていません」

 アップルがiPhoneにあえて最新機能を搭載しない理由は何か。

「ハード・ソフトの製品トータルでのバランスを重視しているためだと考えられます。最新技術ばかり搭載してバッテリーの持ち時間が短くなってしまったり、カメラを強化した結果デザイン的に大きな出っ張りが生じてしまったりすれば、ユーザの使い勝手は悪くなってしまいます。

 アップルはハードもiOS含むソフトも両方を自社で開発できる強みを持っているので製品トータルで最適なバランスを実現しやすいですが、他社はOSのアンドロイドをグーグルから提供してもらっていることから、アップルと比べれば制約が多いなかで戦わなければならず、どうしても最新機能をアピールする必要に迫られるという事情もあるかもしれません」(佐野氏)

(文=Business Journal編集部、協力=佐野正弘/ITライター)