まず、商品をカゴに入れるたびに商品を端末にかざして自分でスキャンしなければならないというのは、かなり面倒と感じる客は一定数いるだろう。単品売りの野菜などバーコードが貼られていない商品は、端末で『バーコードがない商品』のなかから探して選択するか、棚に掲示されているバーコードに端末をかざして読み取らなければならず、結構な手間となる。重い商品のバーコードを端末に読み取らせるのも大変。
一方、レジ待ちで行列に並ぶ必要はなく、買い物を始める際にカゴに大きなマイバッグを装着しておけば、精算が終わった後にいちいち袋詰めする手間が省けるのはメリットとなるので、そのメリットのほうが大きいと感じる客がどれだけ出てくるかにかかっている」
別の小売チェーン関係者はいう。
「理想的なのはユニクロやGUで導入されている、セルフレジに商品を入れたカゴを置くだけで自動で合計金額が算出される形態だろう。値札に貼られた超小型のチップであるRFIDタグをリーダーが読み取ることで可能となっているものだが、RFIDタグ一枚あたりの価格の問題で、衣類と違って100円以下の商品も多いスーパーだと採算を取るのが難しい。また一個売りの野菜のようにRFIDタグを貼れない商品もあり、何かとハードルが高いのが実情」
(文=Business Journal編集部)