政府はNISA総口座数を3400万件とする目標を掲げており、政府の推進を受けてNISA制度を利用して投資を行う人が増えているが、日米をはじめ世界的に株価は低迷。そのため、SNS上では以下のような声が多数あがる事態となっている。
<NISAなんてやるんじゃなかった>
<政府が減税とかいいながらごり押ししてくることはすべて疑え>
<めっちゃ手震えてる>
<情弱だから岸田さんに騙された>
<積み立て解約した>
<何年も含み損のストレスに耐えられない>
<マスコミが投資煽りしてる時は買っちゃだめ>
<政府がゴリ押しするものにはもれなく罠がついてくる>
<一回損切りしてから機を見て入り直す>
メガバンク系ファンドマネージャーはいう。
「誤解されがちですが、つみたて投資枠で長期保有したとしても元本割れリスクはゼロではありません。ですが、オルカンかつ長期保有であれば、かなりリスクが低いと考えてよいとは思います。大半の一般の人は本業が忙しく常時株価の動きをチェックして売買することはできないし、プロ投資家と肩を並べるほどの情報を得ることは困難なので、下手に個別株に手を出すのはリスクが高いです。歴史を振り変えると、ブラックマンデーや世界同時多発テロ、リーマンショック、そしてコロナ禍の際には株価が大きく下落しましたが、長期トレンド的にはその後は株価は持ち直して危機前を上回っています。なので、あまり短期的な株価の上下に一喜一憂する必要はなく、数カ月に1回、もしくは年に1回でもよいので自身の保有資産の上下をチェックして、不安があれば信頼できる専門家に相談してみるというかたちでよいでしょう」
証券アナリストはいう。
「デイトレーダーのように毎日、個別株を売ったり買ったりする人は少ないでしょうし、つみたてNISAであれば比較的長期で保有する前提でやっている人が多いと思われるので、基本的には現在の株価変動を受けて何か特別な対応をする必要はないと思われる。先進各国の株式・債券・リートをバランス良く含んだ投資信託などであれば、10年単位の長期でみれば大きく損をするリスクは低いので、そのまま保有しておいてよいというのが教科書的な行動となる」(24年4月26日付当サイト記事より)
新NISAを利用するメリットについて専門家はいう。
「現金だけを持っていればインフレによって実質的に資産の目減りが生じて損をしてしまうことになるので、ある程度を新NISAで投資信託や株などで持っておくというのは、やったほうがよいと思います。また、新NISAは制度としてはよくできたものであり、一定額までなら利益に対して非課税なので、やれるならやったほうがよいというのが個人的な見解です」(つばめ投資顧問アナリスト・佐々木悠氏/2024年4月28日付当サイト記事より )
証券アナリストはいう。
「新NISAは『やれるならやったほうがよい』といえる。銀行預金は今、事実上の金利はマイナス。一方、長期保有向けの投資信託などは経済理論上は20年30年と保有すれば長期的トレンド的には右肩上がりで一定の利益が出るようにつくられているし、よほど大きな利益が出ない限りは非課税なので、預金をはじめとする他の保有資産とのバランスのなかで一定程度を新NISAに振り分けてもよい」(24年4月26日付当サイト記事より)
(文=Business Journal編集部)