異論・反論を伝えても、なぜか相手の気分を害さない言葉の使い方…好かれる表現

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※画像はイメージ(新刊JPより)。

「これ、ちょっと失礼な言い方だったんじゃないだろうか」
「あのメッセージは、もしかしたら相手の気分を害してしまったかも」

 と自分の発言が後から不安になった経験は誰にでもあるのではないだろうか。同じことを言っていても、言い方次第で相手の印象は変わる。相手の印象が変わるということは、その後のあなたへの態度も変わるということだ。そして、一度口から出た言葉はなかったことにはできないし、相手に届いてしまったメールを取り消すこともできない。

反論、異論を言う時に相手を怒らせない言葉づかいの秘訣

 同じメッセージを伝えるのであれば、相手を刺激したり、落ち込ませたり、怒らせたりしない伝え方をするのが人間関係のキモだし、さらには相手をやる気にさせたり、喜ばせる言葉を使えば仕事でもプライベートでも物事がうまく進むことが多い。『なぜか好かれる人の「言葉」と「表現」の選び方』(牛窪万里子著、明日香出版社刊)はそんな「ちょっと得する言葉づかい」を教えてくれる。

 たとえば、誰かの意見ややり方について異を唱えないといけない時は、慎重に言葉を選ぶべきだろう。「君のやり方はおかしいよ」と単刀直入に言う必要がある場面もあるが、相手の気分を害さないように伝えるべき場面もまた多いもの。

 こんな時は「君のやり方はここが疑問に思う」と具体的におかしいと思うポイントを指摘することで、相手は気づきを得られるかもしれないし、こちらの理解が足りなかった場合は反論もできる。一方的に「おかしい」というよりも、相手は意見を聞きやすくなる。さらには「ここをもう少し〇〇したらいいよ」と、相手のやり方を改良するようなアイデアを加えて指摘する言い方もいい。いずれにしても、言いにくい指摘をする時は疑問点や改良点と併せるのがベターだ。

感謝を伝える時は「ありがとう」に何をプラスするかが大事

 逆に、感謝を伝える時は相手の気分を害したり、傷つける心配はさほどないはずだが、「ありがとうございました」にプラスして気持ちを伝えると、相手からしたらうれしいもの。プロジェクトなどひとつの仕事が終わった時に感謝の言葉を伝える時は「お疲れ様でした」だけではやや寂しい。「お力添えありがたかったです」とすれば、相手には敬意と感謝が伝わるし、「支えになり、心強かったです」と伝えれば、相手は自分がその仕事に貢献できたことを実感でき、満足感を得ることができる。

 また、体調不良の自分に変わって代わりに仕事をやってくれた人に感謝する時は、「お気遣いに感謝します」ではなく「お心遣いに感謝します」が適切なのだとか。「ご厚意がうれしいです」も、相手への感謝だけでなく、自分の気持ちも表現できていい。

 ちょっとした言葉づかいの違いが、受けとる側には大きな印象の違いになるのは、日々実感するところ。自分の気持ちがまちがって伝わったり、伝わらなかったりしないよう、言葉には隅々まで気を配りたいところだ。

 本書では感謝の言葉や断り文句、お願い、謝罪、なぐさめ、など日常の様々な場面で使われる言葉について、丁寧で敬意を忘れない言い回しを紹介する。無駄な人間関係トラブルを避け、周囲から好かれながら快適に毎日を送るために、大いに役立てたい一冊だ。(新刊JP編集部)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。