「ふるさと納税」駆け込みで間に合うための3つのステップ!忘れがちな注意点とは

 また、確定申告をする場合は、今回の確定申告から手続きが簡略化されました。これまでは、寄付ごとに送られてくる「寄付金受領証明書」をすべて保管し、申告の際に記入や添付が必要でしたが、2021年分からは国税庁が指定したポータルサイトの利用なら、サイトから年間寄付額が記載された「寄付金控除に関する証明書」をダウンロードして、添付すればOKとなりました。

 国税庁が指定したサイトは、「ふるさとチョイス」「さとふる」「楽天ふるさと納税」「ふるなび」などが挙げられます。駆け込みで急ぎたい場合は、国税庁指定のサイトから選ぶと、その後の確定申告もスムーズになるでしょう。

ステップ3■申告手続きを忘れずに!

 ふるさと納税は、返礼品が届いて、地方の特産品を堪能しているうちにうっかり忘れてしまうケースもあるようなのですが、申告手続きがマストです。

 ワンストップ特例制度、確定申告ともに、忘れずに行いましょう。確定申告シーズンは、2021年分は基本的には2022年の2~3月ですが、税金が戻ってくる申告であれば、実は2022年の3月半ばまでに行わなくても、5年間の猶予があります。とはいっても、先延ばしにしていると、忘れてしまう恐れもあるので、世の中が盛り上がっている確定申告シーズンに行うほうが賢明でしょう。

おまけ■人気のふるさと納税先は?

 では、ふるさと納税で、最近のトレンドはどんな状況でしょうか。

 ふるさと納税ポータルサイト「さとふる」が発表した、2021年のふるさと納税お礼品トレンドからピックアップします。

●「応援」「支援」が付くお礼品寄付件数 前年比約4倍

 コロナ禍にあり、「誰かを応援したい」という気持ちの高まりを感じられます。飲食店などの利用が減り、食材などが余ってしまった場合に、ふるさと納税で応援できる仕組みや、各自治体を支援するようなタイプのふるさと納税が注目されています。

●「温泉利用券」カテゴリお礼品の寄付件数 前年比約4.4倍

 そろそろコロナ禍の疲れが、たまりにたまってきた時期。近場の温泉など検討し始めている方も多いのではないでしょうか。発行から1年などと期限にもゆとりがあるものもあり、「世の中が落ち着いたタイミングで行きたいな」と考えて選んでいる人もいるかもしれません。

 さらに「さとふる」にて、キーワードの「検索数」についての調査も出ていました。その中からいくつかご紹介します(いずれも、前年から今年の順位の伸び)。

●「ウイスキー」169位から77位に。92位アップ!

●「観葉植物」212位から94位に。118位アップ!

●「プロティン」174位から123位に。51位アップ!

●「ゴルフ用品」230位から149位に。81位アップ!

●「アウトドア用品」222位から139位に。83位アップ!

●「訳あり」109位から11位に。98位アップ!

 在宅時間の充実や、ダイエット志向、トレーニング志向の高まり、アウトドア人気などがそのまま反映されている印象です(筆者も観葉植物を選びました)。

「訳あり」とは、規格外や傷ありなどの理由で市場に出回りにくいもの、コロナ禍により在庫が増え、内容量を増やしたものなどが挙げられます。事業者を応援したい気持ち、フードロス削減への関心などが反映されているようです。寄付先や返礼品を選ぶときに、チェックしてみてもよさそうです。

 ふるさと納税は「お得なこと」が追求されがちですが、日本全国各地に思いを寄せるきっかけにもなります。慌ただしい年末ではありますが、ご参考にしてみてください。

(文=西山美紀/マネーコラムニスト)