転職について、考えてみましょう。まず、結論からお伝えします。人によっては、「環境を変えた方が、跳ねる」、これは事実です。そのためには、自分は、果たして「跳ねる側」なのか「跳ねない側」なのかを冷静に考える目も必要です。
確かめ方は、次の基準。
「あなたのポテンシャル(能力)の状態」
「機会の有無(活躍の機会、成長の機会)」
「あなたへの評価や報酬の状況」
この3つの要素で考えると整理ができます。
こんな人は、転職で跳ねる可能性が高くなります。
このように、ポテンシャルがありながら、「活かせていない」「成長ができない」「評価をされていない」などの場合は、成功する可能性が高いのです。
気をつけるべきは、「ポテンシャル」が伴わないのに、それ以上の待遇を求める場合。むろん、うまくいく場合もありますが、中には長い目で見ると、「活躍機会」、「評価」は得にくい状況になる人も少なくないのです。
「こんなはずではなかった……」、そんな転職はしたくないものです。では、どのようにすれば自分のポテンシャルがわかるのか。ある程度、転職経験のある人で、あなたのことを「自分のこと」のように考えてくれる人(友人、先輩など)に相談することをお勧めします。
それでも、わからない場合は、人材紹介会社で確かめる方法もあります。私も相談を受けることがありますが、第三者だからこそ冷静にわかるものです。「今は、まだ早いかも」と伝えることもあれば、「私なら動くかな……」と示唆することもあります。迷った時は、人に聞く。それも鉄則です。
人材紹介会社に登録しておいたほうがよいのか、といった相談を受けることがあります。私としては「不安ならしておいてもいいのでは」といった程度の回答になります。
実のところ、飛躍を目指すのであれば「人材紹介」ではなく、「経営者たち」から請われる状態を目指したほうが、圧倒的に有利だからです。というのも、まず人材紹介を介する転職は「同じレンジ(範囲)」でしか転身できません。
私も人材ビジネスに長く携わっていたので、わかります。前職が主任だとしたら、プレイヤーか、せいぜい課長での転職です。いくらポテンシャルがあっても、それは変わりません。事業責任者への転身は、まず困難。また、年収も同様です。少しは上がることはあっても、2年後に2倍になっているというケースは、まずありません。