んぽちゃむは頭には水色の花、手には水色の手袋をはめ、白くてふわふわした雲のようなフォルムが特徴。ヨーグルトの妖精という設定です。
YouTubeでは、んぽちゃむがさまざまなことに挑戦するも、いつも失敗をして、親友のきみまろ(黄色いひよこモチーフ?)が助けてくれるというさまざまなショート動画が見られます。んぽちゃむのダメなところに対して、「ったく、しょうがねぇなぁ」と助けてくれるきみまろを、Z世代の女子は「こんな彼氏ほしい!」と推し活の対象としているようです。んぽちゃむのセリフの語尾はいつも「~~ちゃむ」なのですが、その「~~ちゃむ」という言い方を仲間内で真似しているというZ世代の女子も多いようです。
おぱんちゅうさぎやんぽちゃむの流行と同時に注目されたのが、「ちいかわ(なんか小さくてかわいいやつ)」です。こちらもSNS発のキャラクターで、イラストレーターのナガノが2020年からTwitter(現X)で漫画連載し、2021年に講談社より単行本化しています。
2022年4月からはフジテレビ系「めざましテレビ」でアニメ放送も開始。ちいかわとその友達のハチワレ、うさぎの3つのキャラクターで1話完結のストーリーが展開されます。ちいかわは現在の小中学生の女子から大人まで幅広く人気があるイメージです。
では、Z世代に人気のあるキャラクターで、最新のものをご紹介しましょう。イラストレーターのmikkoが手がける「mikko characters(ミッコキャラクターズ)」です。
このmikko charactersはメルヘンな画風で、どこか懐かしいレトロ調。LOVE FRIENDSとして4匹のキャラクターがおり、ピンクのリボンをした白い子猫のMousse(ムース)、青いリボンをした子ぐまのLatte(ラテ)、黄色いリボンをした子犬のSouffle(スフレ)、ピンクのリボンをした子うさぎのCammy(キャミー)。イラストレーターのmikkoは日本人ですが、最初は中国のSNSでブームとなり、逆輸入化で日本でも注目されたといいます。
ちょうどZ世代が小学校高学年~中学生くらいのとき、“ゆめかわ”と呼ばれる夢のようにかわいらしいファッションが流行していました。パステル系の色味を使った甘くかわいらしい世界観のファッションで、わたがし、シャボン玉、虹、ユニコーンなどのアイテムがよく使われています。2024年にデビューした韓国の5人組ガールズアイドルのILLIT(アイリット)が“ゆめかわ”でメルヘンな世界観をコンセプトにしているため、今のZ世代の女子たちにも“ゆめかわ”が再ブレイクしつつあります。mikko charactersの人気は、ILLITと似た世界観のファンシーレトロなキャラクターだからこそ、今の時代にマッチしたのだと考えられます。
このmikko charactersはグッズやLINEスタンプなども発売しているのですが、爆発的に人気が出たのは、今年4月に発売された1回500円のカプセルトイ(ガチャガチャ)でした。mikko charactersの小さな手のひらサイズのぬいぐるみが爆売れしたのです。初日で完売が続出し、発売2週間ほどで全国的な品切れになったといいます。
というのも、Z世代の女子はネイルを新しくしたときにSNSにアップします。その際に、ネイルだけを映すのではなく、ぬいぐるみを握りしめてネイルを見せるという撮り方をする傾向があります。mikko charactersのカプセルトイのぬいぐるみは、ちょうど握りしめやすい大きさのうえ、つぶらな瞳で色に主張がないため、人形のかわいさに負けずにネイルをアピールできるというわけです。そのような背景もあって、品切れとなるまで人気が出たと思われます。