しかし、捨てる服をひとつだけ決めるのであれば、それほど難しくないですよね。
「このシャツはボロボロだけどパジャマ代わりになる」「このスカートはもう少し痩せたらはける」などとためらってしまうかもしれませんが、そんな迷いを振り切って、決断するのがこのエクササイズの目的です。
「一番古い服」「1年以上着ていない服」などと基準をつくると選びやすくなります。とにかくひとつ選んで捨てることを実行してください。
迷いつつも捨てることで、何となく、スッキリした気持ちになるのではないでしょうか。ひとつ捨てるだけでも、判断力や決断力のエクササイズになるのです。
優柔不断でなかなか決められない人が判断力を身につけるには、数多い選択肢の中からひとつのことを決める機会をたくさんつくるという訓練が有効です。
たとえば、ビジネス書や実用書、マニュアル本など、通読せずともどこから読んでも構わないタイプの本を手に取ってください。
そして目次のページを眺めて、今から読む場所を10秒以内に決めて、実際に数ページ読んでみましょう。
適当にパラパラとめくって開いたところを読むのではなく、ちゃんと目次を見て、読みたいところを自分で決めることが大切です。
どこを読んでも構わないのですから、すぐに決められそうなものですが、優柔不断な人はこれがなかなかできません。
そこは訓練と思って、がんばって10秒以内に読みたいページを決めましょう。
自分にとって興味のある項目はどこか、役に立ちそうな内容はどこに書かれているのかなど、短時間で必死に思いを巡らせることになり、それが思考系脳番地を働かせることになります。
読書以外にも、判断力を高める機会はいろいろありますね。
たとえば外食に行った時は、メニューを端から端まで見てじっくりと検討してから注文するのではなく、パッと見て瞬時に決めるというのはどうでしょうか。
また、インターネットで買い物する時も、何十分もかけていろいろなサイトの複数商品を比較検討するのではなく、5分以内に決定する。
そんなふうに制限時間を設けて決断する経験を積むことで、ダラダラと決められない時間を強制的に終わらせる力が養われます。
思考系脳番地が強い人は目標をきちんと設定し、その目標に向かって強い意志をもって行動するのが得意です。
トップアスリートの脳は、パフォーマンスの発揮に必要な運動系脳番地や視覚系脳番地と同時に、思考系脳番地が発達している傾向にあります。努力できる脳を持っているから、成功できるということです。
反対に思考系脳番地の弱い人は、目標設定がそもそもあいまいになりがちで、強い意志をもって自分を良い方向へと導いていくことができません。
そういう人に効果的なのが、目標設定の能力を高めるためのエクササイズで、「1週間、毎日することを決める」というものです。
たとえば、
などなど、無理なく毎日続けられて達成しやすいカンタンな目標で構いません。
自分で目標を決めて、それを達成することで、達成感を味わうことができ、自信につながります。
「毎晩10時に寝たら疲れが取れてアタマがスッキリした」などの効果も得られるかもしれません。
少しずつ目標を高くしていけば、意志の力や目標達成力がどんどん高まっていくはずです。