「すぐ心が折れる人」がやりがちな“3つの悪習慣”

「心が折れない」ためにできることは?(写真:metamorworks/PIXTA)

2022年も後半に入りました。絶好調に過ごしている方も、ちょっとうまくいかなくてしょんぼりしている方もいるでしょう。うまくいかなくて心が折れて、次の一歩が踏み出せない方もいるのではないでしょうか。

誰にでもあることだけれど、繰り返すと「メンタルが弱いから自分はダメなんだ」と自分にレッテルを貼ってしまいがちです。そんなサイクルに「ちょっと待って!」と、ストップをかけさせてください。

「つよつよメンタル」を手に入れるには

メンタルを鍛えたいという人は多いですが、例えば筋肉のように、一定の負荷をかけて強くしていくことが「鍛える」だとしたら、ことメンタルに関しては「鍛える」ものではありません。

ちょっと想像してみてください。強いプレッシャーや批判や非難の中に身を置いて、それに耐えると理想のメンタルが手に入りそうですか? また、それをやりたいですか? これはきっと健康的ではありませんし、メンタルが強くなったとしても、おそらく、それはたまたまです。ほとんどの場合は、まさしく「心が折れ」てしまうでしょう。

メンタルは鍛えるものではありません。そして、他人と比べるものでもありません。最強じゃなくていい、自分で自分を「いいな」「かわいいヤツだな」と思えるくらいを目指すだけでも心は変わってきます。私は、このような状態を「つよつよメンタル」と名付け、自分が思う「よい人生」を作っていくベースになると提唱しています。

メンタルが強いなと思われる人は、実は強いわけではなく「心が折れない」ように自然に工夫していたり、たとえ折れても大丈夫と思えるバックグラウンドを作っていたりするのです。「すぐ心が折れる」人がやってしまいがちな習慣3つに対してできることを、「手放す」「手に入れる」をキーワードにお伝えします。ぜひご自分の普段の行動とも照らし合わせて読んでみてください。

【習慣1】理想を追いすぎる
 → 手放す:「完璧」「比べる」
 → 手に入れる:「死ななきゃいい」「私は私」「自分に期待」

「心が折れる」がいつ起こるかを分析すると、「できると思ったことができなかった」というときが多いかと思います。

私自身、社会人数年目のとき、職場の先輩に「そこまで完璧にやらないといけないかなあ」とつぶやかれたことがあります。当時は「当然じゃないですか!」と完璧を目指しましたが、20年ほどたって振り返ってみると、別にそこまで完璧じゃなくてもよかったと思えることはたくさんあります。また、うまくいったのに、その中の「できなかったこと」をさらに探してしまうということはないでしょうか。それを向上心と言ってしまえばその通りではありますが、向上心のせいで心が折れていては意味がありません。

目標高く、完璧を目指して心が折れがちな人は、そこまでやらないと「人が死ぬ?」「会社が潰れる?」など、自分に少し極端な問いかけをしてみてもいいかもしれません。自分が「大丈夫だ」と思えるラインでゴールを再設定してみましょう。

「私は私、他人は他人」が大事なワケ

他人と比べて自分はできなかった、と心折れてしまいがちな人の場合は、目的に沿って、目標を少し低く設定し直してみてもいいかもしれません。ちょっと背伸びをしたら届きそうな目標を叶えていく、これを重ねることで心折れずに目的に到着しやすくなります。私は私、他人は他人。ゴールは同じであっても、進み方やチェックポイントはそれぞれ異なっていてもいいのです。

また、他者に心ないことを言われた、他者の都合で自分の力を発揮できなかった、という状況で心が折れることもあるでしょう。このような場合、「私は私」と思いましょう。これを手に入れていると、「勝手なことを言っているなあ」「私には関係のないことだ」と、他人事として受け止めることができるようになっていきます。