突然ですが、あなたは自分の悩みを解決したいですか?
おそらく、ほとんどの方が「YES」と答えるでしょう。
悩みのない人はいませんし、悩んだままでいいと思う人もいないでしょう。
しかし、多くの人はその悩みの解決方法が分かりません。
たとえば、「上司とうまくコミュニケーションがとれない」という悩みがあったとします。もちろん解決したいけれど、解決方法が分からない。だから悩みます。
そういう意味で、「私たちは悩みがあることに悩んでいる」のではなく、「悩みの解決方法が分からないので悩んでいる」と解釈するほうが正しいように思います。
「悩み」と「問題」は同義です。「上司とうまくコミュニケーションがとれない」という悩みは、まさにその人にとって解決したい問題と言えます。つまり、悩みを解決するという行為は問題解決するということなのです。
悩みを自分で解決できるようになるために、まずは“悩みの定義”について考えてみましょう。悩みの定義とは、「そもそも“悩み”とは何か?」ということです。
この時、気をつけたいのは、「人間関係に悩んでいる」とか、「仕事がうまくいかなくて悩んでいる」とか、「最近太ってきた」とか、そういった具体的な悩みの内容ではないという点です。
悩みの定義が難しいと考える方は、次の〇〇に言葉を当てはめてもよいでしょう。どのような言葉が入るでしょうか?
そもそも「悩みとは何か?」を考えたことがある人は、ほとんどいないでしょう。しかし、「悩み」なるものの正体が言語化できていない人が、はたしてその「悩み」を解決できるのでしょうか。
たとえば「“優しさ”とは何か」を知らない人が本当の意味で人に優しくできないように、「そもそも“悩み”とは何か」が分かっていない人は、その“悩み”なるものも解決できない??。ですから先ほどの問いには重要な意味があるのです。
もしかしたらみなさんからは、「“悩み”とは、ストレスである」「“悩み”とは、モヤモヤしたものである」「“悩み”とは、自分の足を引っ張るものである」など、さまざまな答えが出てくることでしょう。それらはすべて正解です。いえ、むしろ間違いなどありません。
一方で私の考えは、「“悩み”とは、理想と現実とのギャップである」です。
たとえば、「人間関係に悩んでいる」というのは、あなたの理想とする人間関係があるものの、理想と現実に食い違いがあるということです。
「仕事がうまくいかない」や「最近太ってきた」なども、すべて同じです。理想と現実の食い違い。これが悩みの正体です。
いったんこの定義で話を進めるとしたとき、私たちが悩みを解決するために必要なことは何でしょうか。