――キャンプ期間の紅白戦、練習試合では2年目の竹山日向投手、5年目の市川悠太投手、そしてルーキーの吉村貢司郎投手と、新たな投手を積極的に起用するケースが見られました。新戦力の台頭についての手応えはいかがでしょうか?
髙津 新加入の吉村に関しては、「ドラフト1位」という評価なりのピッチングができるのかなという手応えは感じています。竹山や市川については、「どれぐらい成長しているのかな?」という目で見ていたけど、ちょっと今のところはまだ何とも言えないです。
――2月26日、楽天とのオープン戦では、試合中にもかかわらず監督自ら竹山選手に、長時間にわたってアドバイスを送っているシーンもありました。結果が出なかったタイミングですぐに呼び寄せることもまた、期待の表れなのかと感じました。
髙津 すべての選手に期待しているけれども、あの日の竹山に関しては「今が言うタイミングなのかな」と思って言いました。せっかく、悪いところというか、うまくいかなかったことがたくさんあったので、「これからどうしていかなくてはいけないのか?」ということを、試合中ではあったけれど、いろいろ話をしましたね。
――昨年のキャンプでは、ツーシームを覚えた木澤尚文投手が覚醒し、シーズンを通じて長岡秀樹選手が活躍しました。今年は、新たに期待のホープは見つかりましたか?
髙津 どうですかね? こればっかりはやってみなければわからないですね。キャンプが終わって、3月には17試合のオープン戦が組まれています。そこで見極めることになるでしょうね。もしかしたら、まだ僕自身が気づいていないこと、見落としていることもあるかもしれないですし。いつも言うように、若い選手は本当にあっという間に覚醒するときがありますから。それが若さだと思っているので、そこはきちんと見極めたいです。
――昨年オフ、「レフトについては温めているアイディアがある」と発言していましたが、それが「レフト・内山壮真」だったんですね。
髙津 昨年の日本シリーズが終わって、「壮真を一人前にしたいな」と考えたときに、「中村悠平がいる以上、しばらくの間は二番手キャッチャーで、たまにスタメンで出る存在」だと思いました。でも、彼にはもっと試合を経験させたい。けれども、フォームにおいておくにはもったいない。そう考えたときに「レフト」という考えが生まれました。
――キャンプ、オープン戦を通じてかなり練習していましたが、現状では手応えはつかめつつありますか?
髙津 ただ単に捕ったり、投げたりするだけなら、何も問題はないと思います。だけど、打球判断であったり、中継プレーであったりというのはまだまだ。これはもう、失敗ありきでいいので、どんどん試合に出てもらって使っていくしかない。その覚悟は持っています。