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――現在は後半戦の真っただ中にありますが、改めていろいろなことがあった前半戦を振り返っていただけますか?
髙津 劇的な大逆転を含む開幕3連勝でスタートして、その直後に4連敗して、いろいろ波はありましたけど、ひと言で言えば「よく頑張ったな」という思いはありますね。まだシーズン中なので、あんまり褒めることはしたくないんだけど(笑)。特にリリーフで逃げ切る試合は本当にきちんと勝つことができました。なかなか点数を取れなくても負けない。そんな試合が多かった印象があります。
――投打の歯車も見事に噛み合っていました。
髙津 確かにそうですね。あとはエラーがセ・リーグでいちばん少なかったのもすごくよかった。守備陣がきちんと守ることで、点を取れなくても与えない。粘り強く守って点を取られても取り返す。投手陣と攻撃陣の相互関係がすごくよかった。それが前半戦だったと思います。
――昨年の日本一経験を踏まえて、選手たちがたくましくなったとか、野球に関する考え方、取り組み方が変わったという実感はありますか?
髙津 昨年のレギュラーシーズン終盤は本当に厳しい戦いが続きました。最後の最後までどうなるかわからないデッドヒートで、最終的にはゲーム差なしでの優勝でした。CSを勝ち抜いて、日本シリーズでも毎日激戦が続いたし、第6戦では極寒の中で延長12回を戦い抜いて日本一にもなった。こうした経験は決して目に見えるものでもないし、数字に表れるものではないけれど、間違いなく選手たちを強く大きく、たくましくしたと思います。
――その経験が今シーズンに生きているという実感はありますか?
髙津 実感というよりは、まずは「だからこそ、今年はその経験をきちんと生かさなければいけない」という思いが強いです。これが財産となり成長となる。今シーズン、ここまではそうした姿は見られているのかなとは思いますね。