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――選手の置かれている立場や性格を見極めた上で、それぞれの対応の仕方を考えているということを以前伺いました。その中で、プロ7年目の原樹理投手に関して、監督の言葉はいつも強烈だというか、厳しいものが多い気がしますが、この点についてはいかがですか?
髙津 樹理には厳しいです(笑)。かなり厳しいと思います。
――それは意識的にそうしているのですか?
髙津 もちろんです。彼の場合はずっと見てきているので。僕の中にある「彼に求めるもの」はかなり高く設定されています。でも、全然そこに追いついていないから厳しいコメントになっているのだと思います。
――求める設定が高いということは、当然原投手のポテンシャルや才能を評価しているからということになりますね。
髙津 うん、そうですね。プロ入りして、1年が経ち、2年が過ぎ、7年目を迎えて、プロとしての年数も経験も積んできている。今はプロ野球選手として、投手としてすごくいい時期に差し掛かっていると思います。けれども、僕の目から見ればプロ入りしてきたときの樹理と今の樹理と比べたときに、「何が変わっているのかな?」と考えると、そこにはクエスチョンマークになってしまいますね。僕がピッチングコーチだった頃から厳しく接していますけれど、もっと大きく成長してほしい、野球脳を鍛えてほしいという思いはずっとあります。
――監督は常々、「その人に応じた接し方を心がけている」と口にしています。そういう意味では、原投手に関しては厳しく接した方がいいという判断なんですか?
髙津 そうですね。直接、本人に向かっても厳しく接するようにはしています。これは、独りよがりの考え方かもしれないけれど、「なぜ他の投手よりも自分は厳しく言われているのか?」ということは、彼も理解してくれていると思います。それに、彼の場合はいくら厳しく接しても、いい意味で切り替えが速くて、「よし、次は頑張ろう」と考えることができるタイプなので、こちらも厳しく言う甲斐があります。だから、彼にはどうしても厳しくなりますね。
――監督の言葉を受けて、原投手はどんな反応なのですか?
髙津 次の日には「今度はこうしようと思うんですけど、どうですかね?」と自ら聞きに来るのは樹理ですね。いくら怒られても、次の日には正面から聞きに来たり、考えを述べたりするタイプです。なかなか結果にはつながらない部分もあるけど、彼の力を考えれば、まだまだ大きく成長できると思うので、僕は期待しています。
――交流戦も終わり、来週からはペナントレースも再開します。改めて、これからの意気込みを教えてください。
髙津 現状はすごくいい位置に立てているのは確かです。選手みんなが、「何とかしよう」という思いで試合に臨めています。この点だけは今後も絶対にブレずにみんなで繋いでいきます。「みんなで繋ぐ野球」は、今後も大切にこれからの戦いに臨んでいきたいと思っています。