あなたの部下は、仕事に燃えていますか?
・当たり前の基準が低い
・なんとしてもやるぞ!という気合が感じられない
・言われたことをこなすだけ
そんな、いまいち仕事に熱が入らない部下の姿勢に、
「この人は、本当に仕事がやりたいのかな?」
「どうして最後までやり切れないんだろう?」
と悩むことはないでしょうか。
一昔前までであれば、部下自身にやる気があるかどうかは重要ではありませんでした。やる気があろうがなかろうが「やり切るまで働け! 達成するまでやれ!」と強制的にやらせれば良かったからです。
しかし、パワハラ問題・労務問題が見直されている昨今では、強制的に働かせることはできません。そのようなやり方ではすぐに部下は辞めてしまいますし、法律の規制もどんどん厳しくなっています。
今、部下を預かる上司たちには、過去の上司たちとは違う課題が突きつけられています。部下の仕事に対する情熱を引き出し、彼ら自身が基準値高く、自主的に働けるよう導かなくてはならないのです。
仕事に熱くなれる人となれない人の違いは、2つの労働タイプにあると私は考えています
① 仕事からエネルギーをもらう人
② 仕事からエネルギーを奪われる人
自身の部下に限らず、皆さんの周りにも、仕事からエネルギーをもらっている人はいませんか?
勤務中はもちろん、通勤時間や休憩中も仕事のことを考え、休みの日にも仕事に関わる書籍を読んだり勉強に出かけたり。休みもなく朝から晩まで働いているような様子なのに、いつも元気でパワフル。本当に楽しそうに仕事をしている人。
そういう人は、仕事からエネルギーをもらっているので、働けば働くほどパワーが湧いてきて、仕事へのモチベーションは枯れることがありません。もしかすると、今この記事を読んでいるあなた自身がまさにそうかもしれませんね。
一方で、仕事からエネルギーを奪われる人は、働けば働くほど、仕事だと思えば思うほど、どんどんエネルギーが消費されていきます。そういう人にとって仕事は苦痛でしかありません。仕事が増えれば嫌ですし、一秒でも早く家に帰りたいと思っているはずです。
上司になると、部下の今後の成長のために、これまでとは違う新しい仕事を任せる場面が出てきます。
「責任あるこの仕事なら、きっとやりがいを感じてくれる」
「ここでの頑張りが、彼/彼女の未来に繋がる」
そうした思いで託した仕事も、部下が仕事からエネルギーを奪われるタイプであれば
「また面倒な仕事を押しつけられた」
「上司が自分でやってくれよ」
と思われてしまい、さらにモチベーションを下げることに繋がってしまいます。
先日、SNSでとても印象的な投稿を見つけました。
コンビニでトイレを借りた後に、お礼のつもりで一品購入してから店を出る行為が、店員にとっては迷惑だという主旨の内容でした。
この投稿はその後、多くの議論を巻き起こしていましたが、私は一連の投稿を見ながら、この元コンビニ店員さんは「仕事からエネルギーを奪われている」タイプの象徴的な事例だと感じました。
経営者視点で考えれば、ガム1個、ペットボトルのジュース1本でも、タダでトイレを使うだけ使って出ていかれるよりもありがたいことです。何も買わずにトイレだけ借りてお店を出ることは、マナー違反だという認識が私にはありました。
ところが、アルバイト店員にしてみれば、どちらにしても時給は変わらないのだから、余計な仕事を増やさないでほしい、というわけです。
この事例から、同じ出来事でも、仕事に対する価値観が違えば、ここまで感じ方が違うのだということを改めて思い知らされました。
これは極端な例ですが、皆さんの部下はいかがでしょうか?
会社の仕事は、顧客の役に立つために存在しているはずです。その意味を感じられず、自分のエネルギーを奪うだけの存在になってしまっていたら、仕事がうまく回るはずがありません。