――18年秋のキャンプでは、昨年同様の猛練習に加えて、「考えること・感じること」をテーマに練習を続けました。これを踏まえて、19年春のキャンプでは、どのようなことを意識して臨まれるつもりですか?
小川 もちろん、「調整」を優先するベテラン選手と、徹底的に鍛え上げなければならない「育成」という立場の選手とでは、練習内容も変わってきます。ただ、両者に意識してほしいのが「変わる勇気を持ち続ける」ということです。
――こちらも、前々回の連載においてお話しされていました。改めて「変わる勇気」について、具体的に教えてください。
小川 野球というのは「間があるスポーツ」なので、以前もお話ししたように、「考えること・感じること」はとても重要です。要は「準備すること」がとても大切だということです。その準備をする際に、いろいろなことを考えるわけですが、このときに「変わる勇気」を持てないと、結局はいつまでも同じことをただ繰り返すことになりかねないわけです。それでは、本当に考えたことにはならないのではないか? ならば、怖がることなく「変える勇気」を持つ必要があるのではないか? そういう意味ですね。
――「96敗」から、今年は2位に躍進したものの、さらなる進化を求めて、「変わる勇気」を持ち続ける。それが、沖縄キャンプでも徹底されるのですね。
小川 野球に取り組む姿勢、一球に対する執念は少しずつ芽生え始めていると思うので、沖縄では、それをさらに徹底させたい。そのためには、現状で満足することなく、変わる勇気を持ってもらいたいと思っています。現有戦力でいかに戦い、いかに勝つかを考えた場合、指揮官である僕自身も変わる勇気を持って、選手に接していくつもりでいます。
――ということは、来季のレギュラーポジションは白紙であり、新たな競争が展開されるということですか?
小川 もちろん、そのつもりです。ただ、そうは言っても、レギュラー選手と控え選手との間の差は、まだまだ大きいのも事実です。その一方で、レギュラークラスの平均年齢が高いのも事実。まだまだやるべきことは多いです。