――現在、酷暑が続く8月の真っ只中にいます。いよいよ、ペナントレースも佳境に入ってきました。この夏の戦い方、展望を教えてください。
小川 8月は先日の京セラドーム大阪の2試合、ナゴヤドームで3試合が予定されていますが、それ以外はすべて屋外球場です。当然、選手たちの体調管理が重要になってきます。野手、そして中継ぎ陣は一人でも多い方がいいけど、無理をさせずに、いかに万全な状態で送り出すことができるか、僕ら首脳陣の判断が大切になってきます。さらに9月半ばまではずっと6連戦が続くので、「6番目の先発投手」も大切です。小川、石川(雅規)、原(樹理)、ブキャナン、カラシティーを上手に起用しながら、6番目の先発投手をやり繰りしていくつもりです。
――具体的に6番目の先発投手とは、誰をイメージしていますか?
小川 これは、そのときの調子を見なければわからないけれど、経験豊富な館山(昌平)だったり、山中(浩史)だったり、先ほど名前を挙げた寺島、大下ら若手投手かもしれないし、状況を見て判断することになると思います。
――現在のセ・リーグは首位広島を別として、他の5球団すべてにクライマックスシリーズ進出のチャンスがあり、ここで大型連敗をしたチームがCS戦線から脱落していくことになります。改めて、意気込みを教えてください。
小川 チームに勢いがあるときには連勝の可能性は大いにあります。でも、最初に言ったように投打の歯車が噛み合わなくなると、連敗の危険性ももちろんあります。だから、僕たちが考えなければいけないのは「勝てるときには必ず勝つ」という意識と、「絶対に連敗しないローテーション」を常に意識しなければいけないということです。その辺りのローテーション編成は、もちろん頭にあります。
――昨年のオフから取り組んでいる「選手たちの意識改革」が、そろそろ実を結ぶ時期かもしれないですね。
小川 そうですね。開幕からずっと言い続けてきた「執念」というのは、かなり浸透していると実感しています。昨年までは、どうしても「負けに対する怖さ」が大きかったと思うんです。でも、今年は「勝ちに対する渇望」の方が強くなっています。意識するのは「敗戦」ではなく、「勝利」。この姿勢を大切に、この夏を戦っていきます。