「年下上司と、どのように付き合ったらいいのでしょうか?」
50代の方々から、このようなご相談をよくいただきます。かつての部下や後輩が出世して自分の上司になってしまう。たしかに悩ましい問題ですよね。
そこで今回は「年下上司との上手な付き合い方」について、お伝えしたいと思います。
まず大事なのは、年下上司と一回、腹を割って話し合うこと。年上部下が「年下上司はやりづらい」と思っているのと同じように、年下上司も「年上部下はやりづらい」と思っています。
実際30〜40代の方々からも「年上部下とは、どのように付き合ったらいいのでしょうか?」というご相談を同じように多くいただきます。お互い、同じ気持ちなのです。
ですから、まずはサシで飲みに行くことをおすすめします。飲みニケーションは古いと言われていますし、コロナ禍も続いているため難しい状況ではありますが、1対1で腹を割って話すことで人間関係やコミュニケーションが深まることは実際にあります。
年上部下と年下上司が良い関係を築くためには、まずはお互いに最低限のリスペクトを持つことが必要です。それぞれが歩んできた道や、これまでやってきたこと敬意を持てるように、まずは一度、心を通じ合せる活動をしてみてください。
年上部下はマネジメント力では年下上司に劣るかもしれませんが、何かがあるから、今もそこにいるわけです。年下上司もすべての面で優れているわけではありません。それぞれの得意分野や役割に対して敬意を持って、人間関係を築く。まずはここから始めましょう
では、実際にどのような関係を築いていけばいいのでしょうか?
上司をうまく使い、うまく使われる関係を目指しましょう。
これは50代に限った話ではなく、部下は上司に使われているようではダメです。部下は、上司をうまく使うことが重要です。上司には、次の7つの役割があると言われています。
【上司の7つの役割】
① キャリア・コーディネーター(キャリアの相談に乗る)
② アセッサー(評価をする)
③ スタンパー(承認をする)
④ トラブルシューター(トラブルを処理する、謝罪する)
⑤ ハイパープロフェッショナル(ノウハウを教える)
⑥ コ・ワーカー(部下ができない仕事を代わりにする)
⑦ ネットワーカー(仕事に必要な人脈を紹介する)
上司には、これだけのことをする役割があるのです。部下にしてみれば、キャリアの相談に乗ってくれて、自分を評価して良い点と改善点を教えてくれて、やりたいことを承認してくれて、いざとなったら謝ってくれて、ノウハウも教えてくれて、難しいことは代わりにやってくれて、仕事に必要な人も紹介してくれる。しかもすべて無料です。
部下にとって上司は、非常に使い勝手のいい存在なのです。上司が年下の場合、すべてというわけにはいかないかもしれませんが、うまく使えば、あなたのやりたいことを実現させてくれる、めちゃくちゃ便利な存在です。これを使わない手はありません。
もちろん上司を使うだけでなく、上司にうまく使われることも重要です。いちいち指示を待たず自ら動く。上司に確認だけ取ったら「じゃあやっとくわ」と率先して行動する、余計な面倒はかけず、上司の仕事を助ける。そして、年下上司の相談にも乗りましょう。