Q.好きな人とだけ、相性がいい人とだけ付き合っていても営業で成果は出せるのか?
さて、この素敵な疑問を紐解いていきましょう。
やり方は簡単。小学生レベルの算数で答えを証明できます。数字が出てきたからって、読むのやめないでくださいね。すごく簡単だし、電卓もあるし。なにより、今までのストレスと「さよなら」できる大事な発見が待っていますから!
ステップ1:あなたが会うことができる見込み客の数を書き出す
営業をしていると、自分が担当しているエリアなどの顧客リストや訪問先リストがありますよね。そのリストの数字を使ってOKです。例えば、訪問先が一つでも窓口になる人、担当になる人が複数いれば、それぞれをカウントしてください。
例:自分が担当しているエリアの訪問可能リストが200件の場合は、そのまま200と書く
ステップ2:達成したい目標の数値を書き出す。
ここでいう目標の数値とは、あなたの業種によって違ってくると思います。
例えば、
・OA機器の販売であれば、売上金額か契約件数かもしれません
・ショップの販売員であれば、売り上げなど
・介護施設やカルチャー教室などは、申し込み件数
例:自分の目標が申し込み件数で20件の場合は、20と書く
ステップ3:ステップ2の数値を達成するのに必要なお客さまの数は?
ステップ2で書いた目標を達成するのに、何人のお客さまを獲得すればいいかを計算します。
・目標が売り上げの場合は、大体の数値を導き出す必要があります。
・目標が申し込み件数の場合は、そのままステップ2と同じ答えになります。
・ただ、保険プランとか同じお客さんが複数の申し込みが可能なサービスなら、ステップ2の数字より少なくなるはずですね。
例:目標件数が20件で、1人のお客さんが平均2件申込みをする場合は、答えは10になる。
ステップ4:ステップ1の数をステップ3の数で割り算する
ここは簡単。電卓で「ステップ1の数字÷ステップ3の数字」を出せば簡単に答えは出てきます。
例:訪問リストが200件あって、必要な見込み客が10人の場合は、200÷10の計算になるので答えは20となる。
出ました? 簡単だったでしょ?
たぶん答えは10~50の間くらいじゃないかと思います。この数字が、あなたが自分のスタイルで営業していくうえで重要なキーワードなのです。この数字こそが、僕たちを今までのストレスから解放してくれるわけです。
これが意味するもの……、それは、
あなたの「話したいスイッチ」が入る人に出会うまでに断られてもいい人の数。
だから、この数字が20の場合は、20人会う中でたった1人あなたのスイッチが入る人を見つければいいだけ。言ってみれば、クラスに1人か2人友だちがいればいいって話。そのくらいだったら出会えそうな気がしませんか?
なので、もし1日に5件くらい訪問営業している場合、20件回るのに4日かかることになるので、あなたは4日間にたった1人、自分に合う人を見つければいいだけ!
おそらく今まであなたは、「1日に1人」くらいは見つけないとダメって思い込んでいなかったですか? この思い込みが、あなたの営業のイメージやモチベーションを下げる「負の連鎖」を生み出していたというわけです。
この数字が証明してくれること、それは、営業はあなたが嫌だと思う人の顔色を伺うことじゃない。本当に大事なことは、大勢いる見込み客の中で、ほんのひと握りの人の心に響く営業をしていくこと。そこだけを狙い撃ちにしていけばそれでOK。
どうですか? 今までは全員に好かれるのが無理だとわかっていても、この数字に比べたらかなり多くの人に気に入られようとしていたんじゃないかと思います。この間違った認識がストレスを生み続け、営業という仕事をつまらない仕事にしていた元凶だったんですね。
もちろん、気に入らない人はすべて邪険に接していいというわけじゃないですよ。誰に対してもリスペクト(敬意)を持って接するべきですけれど、無理に自分を偽ってまで深追いする必要はないってことです。
そうなると、今までの自分のやり方ってガラッと変わってくるんじゃないかと思います。好きな人に心から響く言葉を選んだり、話のきっかけを考えてみたり改善することが出てきますよね?
というわけで次回は、初対面だけど「長く付き合いたい!」と思える人に響く具体的な話し方を紹介します。ぜひ、お楽しみに!
次回に続く