話しやすい人になれば人生が変わる

感じがいい人、感じが悪い人、違いが生まれる3つのポイントとは?

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私が出会った話しやすい人に共通する、三つの特徴

さて、今回はわかりやすさとキャッチーさを重視し、あえてスターのみなさんの事例をいくつかご紹介しましたが、スターであれそうでない方であれ、私がこれまで出会った話しやすい人には、次のような共通点があったといえます。

①自分がどのような立場でも、相手が誰であっても、相手への敬意を忘れず、適度にフランクに接する。
②どのような状況にあっても感情的になりすぎず、常に穏やかで落ち着いた口調、雰囲気で話をする。
③人の話をしっかり聞き、尋ねられたことには、きちんと考えて的確に答える。

それぞれの要素について、簡単に説明しておきましょう。

まず、①。
話しやすい人は、たとえ大スターであっても、「先生」と呼ばれる立場であっても、企業のトップであっても、話している相手への敬意を忘れず、かつ適度にフランクに接します。

もしかしたらみなさんの中には「地位や名声、才能、権力、お金などを持っていれば、心に余裕が生まれ、他人にきちんと接することができるのは当然じゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、どれほどいろいろなものを持ち合わせていても、全員が話しやすい人であるとはかぎりません。

逆に、スターや「先生」、企業のトップなどでない人の中にも、誰に対しても敬意を忘れない人もいれば、相手によって態度を変えまくる人もいます。

また、いくら自分に対しては感じのいい人でも、自分以外の人にきつく接しているのを見聞きしたら、やはりその人のことを「話しやすい人」とは思えないはずです。

基本的には、あらゆる人に対して敬意を忘れず、一人の人として丁寧に、かつ適度なフランクさを交えて接することは、話しやすい人になるうえでとても大事なことだといえるでしょう。

話しやすい人になるためには、自分の頭でしっかり考えることも必要

次に、②。
私が出会った話しやすい人はみな、とにかく口調も雰囲気も穏やかでした。

自分で自分の機嫌をとることができ、感情をコントロールすることができるため、たとえ直前に腹が立つことや動揺するようなことがあっても、誰かと相対しているときに、イライラや焦りを前面に出したり、八つ当たりしたり、ぞんざいな対応をしたりしないのです。

もっともこれは、あくまでも「私が出会った、話しやすい人に見られる共通点」であり、一人の人間のあり方として正解かどうかはわかりません。
自然に感情のコントロールができる人なら良いのですが、「話しやすい人にならなければ」と、ネガティブな感情を無理やり抑え込むと、知らず知らずのうちにストレスがたまり、心のバランスを崩してしまうおそれがあります。
腹が立つことがあったときに感情を爆発させたり、動揺したときに人目もはばからず号泣したりあたふたしたりするほうが、ストレスはたまりにくいかもしれません。
そして、世の中にはもしかしたら、きちんと感情をコントロールできる人よりも、感情をむき出しにする人のほうに「人間らしさ」を感じ、話しやすいと思う人もいるかもしれません。

ですから、「話しやすい人になりたい」という人がみな、完璧に感情をコントロールするべきだとは、私も思いません。
基本的には「ご機嫌な状態」でいることを目指しつつ、どうしても感情が波立って、自分一人では処理しきれない場合は心許せる人の前で愚痴ったり泣いたりするなど、自分なりのバランスをとっていくと良いでしょう。

最後に、③。
聞き上手になることの大切さについては、これまで再三お伝えしてきましたが、それに加え、話しやすい人は、尋ねられたことに対し、きちんと考えて答えます。
質問に対して一言だけしか答えないとか、ありきたりの答えで済ませるといったことがないため、会話が広がりやすく、話していて新たな気づきを得られることも多々あります。

世間で「当たり前」だとされていることを当たり前だと思い込まず、あらゆることについて、常に自分の頭でしっかり考える。
ややハードルが高いかもしれませんが、それも真に話しやすい人になるうえで、必要なことかもしれません。

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プロフィール

村本篤信
村本篤信

1972年大阪府生まれ。都立国立高校、一橋大学社会学部卒業。大日本印刷に入社後、フリーのライター、編集者に転身。 『3000円投資生活』シリーズ(アスコム/横山光昭)をはじめ、累計250万部以上 の書籍を手がけたほか、取材記事、社史などのライティングを行い、2021年には『ロジカルメモ』(アスコム)を刊行。 2012年に「テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」優秀賞を受賞して以降は、ドラマや舞台の脚本も執筆。 一方で、90年代よりホラー系ドラァグクイーン「エスムラルダ」として、各種イベント、メディア、舞台公演などに出演し、2018年からは及川眠子・中崎英也のプロデュースにより、ディーヴァ・ユニット「八方不美人」を結成。エスムラルダ名義でのコラムや書籍のライティングも行っている。

著書

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村本篤信 /
話しやすい人になれば、人づきあいも、仕事も、初対面も、出会いも、家族もぜん...
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