一歩一歩進むこと。
その大切さを、いつも感じています。
一歩一歩でしか、前に進めないのです。
しかし、一歩一歩は進歩がないように思えて、後から振り返るとポンと飛躍的に大きく伸びた瞬間があったことに気付けたりします。
これをquantum leap(量子的跳躍)といいます。
勉強やスポーツをしている時、「なかなか上達しないけれど、コツコツ続けていたら、あるときいきなりグンと伸びる経験をした」という人は決して少なくないでしょう。
ところが、その瞬間がわからない人がいる。ポンと突き抜ける瞬間、飛躍的に伸びる瞬間が来るまでは、じっと我慢しなければならない。
しかし、多くの人がこの我慢ができず、あきらめてしまう。
続けても無駄だ、と途中でやめてしまうのです。
自分は必ずゴールに辿り着けるのだという希望と、自分を信じる気持ちを抱き続けないと、人は前に進めないのです。
コツコツとした努力ができる人は、成功体験を持っている人です。
そしてもうひとつは、意外かもしれませんが、不器用な人です。器用で要領のいい人は、多くのことをすんなりできてしまったりする。だから、ちょっとつまずくと、すぐにあきらめてしまいます。
器用な人には、一流はいても「超一流」は少ない。超一流には、そのことしかできないという不器用な人が多い。ひとつの道でコツコツ頑張る人のほうが、突き抜けた一流になれることが多いのです。
もしかすると、自分の不器用さを嘆いている人がいるかもしれません。
しかし、だからこそ一歩一歩歩き進み続けるしかないわけです。
多くのことができないから、コツコツ続けるしかないのです。
ビジネスの世界でも伸びる人は、素直でコツコツ努力ができる人だと、私は思っています。素直な人は、人の話を聞こうとする。わかったような気になったりしない。
回り道に思えても、ひとつずつ学んでいくこと、それ自体がすべて修行になる。
大事を成そうとしても、いきなり大事にはできません。
小事の積み重ねがあるからこそ、しかるべき地位なり、しかるべき立場のときに、それを生かせるのです。
不器用でも、不遇だと思っても、人生に無駄はないのです。
そして、コツコツと学び続けることには、終わりはありません。
ここで、第9回の課題です。
「あなたはいま、コツコツ続けていることはありますか? そしてその先にはどんな素晴らしい成果が待っていそうですか?」です。