リーダーシップの身につけ方

「リーダー」にはどんな人がなるのか

2015.10.13 公式 リーダーシップの身につけ方 第1回

「リーダー」は誰でもなれる

「リーダー」と聞いて、あなたはどんな姿を想像するでしょうか?

生まれつき、強いリーダーシップを持ち、プレゼンテーションも見事で、とにかくオレについてこい、というカリスマ的な雰囲気を漂わせているのがリーダーなのではないか。でも、自分はとてもそんなふうにはなれない……と悩んでいる方もいるかもしれません。 私は、誰でも頑張ればリーダーになれる、と信じています。

私が初めて出版した書籍『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』が、おかげさまで30万部を越える大ベストセラーになり、とても多くの方から反響をいただきました。想定していたビジネスマンの読者層以外にも、部活のキャプテンに選ばれて困っていたという中学生から、エステを開業して初めて人を指導する立場になった50歳代半ばの女性まで、幅広く読んでいただいています。

そういう実際の反響を受けて、それほどリーダーシップというものは、大変多くの人が関心を持っていることであることを実感しました。考えてみると、例えたった2人の組織でも必ずリーダーは必要であり、誰にもリーダーにならなければならない局面があります。

世の中には、生まれつきリーダーになるための才覚を持った人もいますが、私はまったくそうではありません。学生時代を考えても、社会に出てからも、リーダーのタイプとして周囲から見られていたわけでもなかったと思います。しかし、そんな私が、周りの人たちに推されるまま様々な経験をし、気がついたらとうとうスターバックスのCEOにまでなっていたのです。

挫折と苦悩も「リーダー」に繋がる

リーダーや社長になるのは、特別な人たちなのではないか、と思っている人が実は少なくないようです。生まれつき、強いリーダーシップを持ち、プレゼンテーションも見事で、とにかくオレについてこい、というカリスマ的な雰囲気を漂わせているのが、リーダーなのではないか、と。

しかし、そんなことはないのです。

私は、誰でも頑張ればリーダーになれるし、社長にもなれると思っています。なぜなら、私自身がそうだったからです。私自身、必ずしも順調なキャリアだったわけではありませんでした。日産自動車時代には、ソリの合わない上司によって左遷させられ、そこでも納得のいかない評価をされたこともあります。

つまり挫折や苦悩することも、最終的にリーダーになるためには、必要な経験だったと私自身は感じています。

その後、留学制度に応募して、やっとの思いでUCLAに合格するのですが、実際に留学するまでの過程では、ほとんどノイローゼに近い状態にまで精神的に追い込まれました。

思えば、本当に私の20代、30代というのは、挫折と苦難の連続でした。

(次回に続く)

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プロフィール

岩田松雄
岩田松雄

1958年生まれ。大阪大学経済学部卒業後、日産自動車株式会社に入社。同社にて幅広い業務を経験後、米国UCLAアンダーソンスクールに留学。その後、外資系コンサルティング会社ジェミニ・コンサルティング・ジャパン、日本コカ・コーラ株式会社役員を経て、株式会社アトラス(ゲーム会社)の代表取締役として、三期連続赤字の企業を再建。さらに株式会社タカラ常務取締役を経て株式会社イオンフォレスト(ザ・ボディショップ)の代表取締役に就任。店舗数を一気に増加させ、売上を67億円から約140億円に拡大。そしてスターバックスコーヒージャパン株式会社のCEOとして「100年後も光輝くブランド」というコンセプトを掲げ、業績を急回復させ再成長させる。これらの功績が認められ、UCLAビジネススクールより全卒業生3万7000人の中から「100 Inspirational Alumni」
('92年卒業生ではただ一人)に選出される。
現在は株式会社リーダーシップ・コンサルティングの代表取締役CEOであり、次世代のリーダー育成に注力する傍らで、立教大学の特任教授として教鞭もとっている。主に「リーダーシップ」に関するテーマにてこれまで著書は30万部を超える『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』はじめ多数。「リーダーシップ」に関する日本の第一人者として日本のビジネス界を牽引する人物である。
HP: http://leadership.jpn.com
Facebook: https://www.facebook.com/Leadership.jpn?pnref=lhc

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