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「資格の勉強は断念したほうがいい」と判断される2つの状況

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環境が変化し、それまでの前提が崩れる

「シンギュラリティ」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これは、AIが人類の知能を超越し、自己進化的なプロセスを開始し、人類文明を根本的に変革するとされる未来の出来事を指します。

個人的には、少し前までは、これが起こるのは10年以上先だと考えていました。
ところが、昨今話題になっている「ChatGPT」の出現によって、かなり近い未来になったように感じています。恐ろしいような、楽しみなような、なんとも言えない感覚になっています。

一応説明すると、ChatGPTは、人間のように自然な会話ができるAIチャットサービスです。2022年に公開されると、革新的なサービスとして注目を集めました。日々進化を続け、現在できることは多岐にわたります。
会話はもちろん、自然な文章作成もでき、プログラムを書くこともできます。表作成、関数の作成、翻訳も可能です。

私は小学校のPTA会長を務めており、卒業式で式辞を述べる機会があります。
試しに、式辞の原稿をChatGPTに書いてもらったところ、当たり障りのない自然な挨拶文が1分もかからずに生成され、少し恐ろしい気持ちになりました。実際の式辞は、ChatGPTが書いたことを伏せて生成された式辞を冒頭に述べ、その後に、「AIがこのような文章を書けるのだから、仕事の風景は大きく変わる。自分の頭で考えることがさらに重要になる」という趣旨のことを伝えました。

少し触ってみて、ChatGPT はインターネットが出現した時と同じように、人間の文明に関わるあらゆる事を大きく変えるテクノロジーだと感じています。
インターネットが出現した時、国際取引や国際通信のハードルが大きく下がり、それまで国内を前提に考えていたビジネスが一気にグローバル化されました。
同じようにChatGPT は、これまでの仕事のあり方を大きく変えてしまうゲームチェンジャーであると確信しています。
例えば、私の業務範囲で言えば、税理士の日常業務として、顧問先からある取引についての会計処理と税務処理についての質問を受け、回答するという仕事があります。
これは、まさにChatGPT の得意とするところで、過去に公表された法令や通達、判例などを踏まえて、AIが質問に回答することが可能です。
いつになるかは分かりませんが、そう遠くない将来に、疑問が生じたら AI に質問し、回答を得るのが一般的になることは間違いないでしょう。

一方で、必要以上に恐れることはないとも考えています。
仕事の大部分が AIを利用する前提になると予想されますが、 AI は仕事を奪う脅威と捉えるべきではなく、便利なツールと考えるべきです。
家庭用パソコンが出現したとき、人々が手書きの書類作成から解放されたように、便利なツールを前提として、どう利用していくかが問われるのだと思います。

恐竜やマンモスなど、強く大きい動物であっても環境の変化に適応できなければ絶滅します。今回も同じように、環境の変化に適応できなければ仕事がなくなり、ビジネスの現場からは取り残されますが、適応できれば新たなチャンスを得られるはずです。

具体的には、少子高齢化の進む日本では地方を中心に労働力不足が顕著となっていますが、多くの仕事は AI とロボットの発達で解決できる可能性があります。
そうすると、AI は仕事を奪う脅威の存在ではなく、労働力不足を救うヒーローになるかもしれません。
使うツールが変わっても、我々の生活や体はすぐに変わることはないため、サービスそのものがなくなることはどの業界でもあまりないように感じます。大切なのは、新たなテクノロジーを必要なツールと認識し、新しいものをうまく活用して、自らの発展と顧客の発展に繋げていけるかどうかではないかと思います。

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プロフィール

石動龍
石動龍

青森県八戸市在住。公認会計士、税理士、司法書士、行政書士。読売新聞社記者などを経て、働きながら独学で司法書士試験、公認会計士試験に合格。石動総合会計法務事務所代表。ドラゴンラーメン(八戸市)元店長、ワイン専門店vin+共同オーナー、十和田子ども食堂ボランティアとしても活動している。趣味はブラジリアン柔術(黒帯)と煮干しラーメンの研究。

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石動龍 /
キャリアアップ、資格試験、公務員試験、TOEIC、リスキリングなどにおいて、予備...
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