けちな悪党どもの下っ端だった俺に、お前は手を差し出して言った。
「オレと来い。置いてけよ、あんなやつら」
うっかりその手をとってしまったことで、俺は跋扈する妖怪変化や魑魅魍魎との戦いへと引きずり込まれる。
身勝手で刹那的な衝動に任せて生きるお前と、それに巻き込まれ振り回される俺は、果たしてどこへ向かうのか。
ひともどきの妖と、あやかしかぶれの人間が辿り着く未来とは。
今は離れてしまった生涯の友との思い出を、多少の脚色と共にここへ書き残す。
文字数 29,762
最終更新日 2024.05.12
登録日 2024.05.03