岳駿

「UTMF2016は、47㎞に短縮します」 突然、開会式の壇上で大会実行委員長でトレイルランイング会のレジェンド、鏑木毅によって100マイルからの短縮が発表された。愕然としながらも短縮されたフィニッシュゲートを目指して走り出す選手たち。しかし、雨は再び降り始め、山は選手たちを容赦なく苦しめた…。 日本を代表するトレイルランイング大会であるUTMF（ウルトラトレイルマウントフジ）。その歴史上１，２を争う厳しい大会となった2016年の実話を元にしたフィクション。 序章　（プロローグ） 第一章　大会前日 第二章　大会初日　←いまここ更新中

サラミは僕が飼っている犬の名前だ。 なぜサラミかと言っても、特別な理由はない。 初めてこいつの顔を見たときに、なんとなく浮かんだのだ〜 社会人１年目でひとり暮らしの"僕"が、仔犬の"サラミ"と出会い、一緒に暮らし始めます。

　アパートに着くと、サラミを部屋に下ろしてやった。 　サラミは、早速そこら辺の匂いを嗅いで探索を始めている。 　どうやら、好奇心も強いらしい。 　さて、まずは水と餌入れか。 　友人のメモによると、軽い入れ物はすぐに引っくり返るので重いほうがいいらしい。 　取り敢えず、少しでも重そうな瀬戸物の器に水を入れて床に置いた〜 　ひょんなことから一匹の仔犬を飼うことになった"僕"と仔犬のサラミの物語。

　サラミは、一瞬驚いたように動きを止めたけど、すぐに慣れたようで、ふんふんとまたその辺の匂いを嗅ぎ始めた。 　その様子を見て、僕は車をスタートさせた。途中、信号やカーブでは、できるだけ丁寧に運転した。 　サラミは、何度かシートの上によじ登ろうとしてたけど、途中で諦めた様子だった。 　近所のホームセンターに着くと、僕は一瞬迷ってから、サラミに声をかけた。 　ちょっと、待っててね。 　少しだけ窓を開けて、僕はサラミを残して車のドアを閉めた… 一緒に暮らし始めた子犬のサラミと僕は、必要なものを買い揃えるためにホームセンターへ。 子犬のサラミとの生活を描く第3弾。

カフェ、都市公園、街の雑踏… 晩秋の都会で、かつて恋人だったふたりは思い出の世界を漂う。 そして起きる儚くも美しい奇跡。