megi

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初めて50代で小説を書きました。暖かく見守って下さい
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恋愛 連載中 長編 R18
「いってらっしゃい! 気をつけてね!」  「あぁ……わかってる!」  「ママ、いってきます」    オレンジのフレアースカートと白いTシャツ姿の女性が、手を振りながら笑顔で、イベント会社で働く夫と9歳の子供を送り出す。  少し、揺れ始めた自分の二の腕が視界に入り、ハッと手を下げる。  2人が乗った車が、視界から消えると、大きく息をして家の中に入る。    ほんの数分前の慌ただしかった、リビング。テーブルの上に、3枚の皿と3つのマグカップとパンくず。  大きなため息をつくとテーブルの上はそのままで、茶色のソファーに深く座る。  いつものように、木製のローテーブルに置かれたノートパソコンを開く。  女性の名前は、坂井 美和。35歳になる。通販会社のコールセンターで、10時からパートの仕事をしている。  美和が、いつも見るのは、アダルト動画サイト。ジャンルからアニメを選択する。  『人妻狩り 復讐の先に』  卑猥な描写が多く。決してクオリティーの高い作品でもない。  美和は、イヤホンを耳に差し込むと目を閉じる。  卑猥な描写に、視線を向ける事は、ほとんどない。  『声』    美和は、イヤホンを通して聞こえる。女性を辱しめる男性の声と女性の悲鳴と喘ぎ声。  特に、主人公の男の声に依存している。それは自覚している。    フレアースカートを太ももまで、たくし上げると、湿り気を帯びた秘部を自ら指で、撫で始める。 やがて、喘ぎ声を上げ果てる。  フラッとよろめきながら浴室に行き、シャワーを浴びる。その後は、何食わぬ顔で、家事を終えると 寝室に行き、肩より少し長めの髪を後ろで結い、鏡の前で薄化粧をして仕事に出かける。  誰も知らない。地味で真面目な人妻のルーティン。  ある日、美和は、一本の苦情電話を受ける。聞き覚えのある声。  それは、毎朝、見るアダルト動画サイトのアニメの主人公と同じ声。  エンドロールに流れる声優とは、違う名前。彼女は『本人』だと確信する。  確信するのは、簡単だった。それは、彼女の湿り気を帯びた秘部の反応が、裏付けるから。  「会いたい!」美和は、彼へ懇願する。  彼は、会う事を承諾するが、待ち合わせの場所に、あったのは1台のスマートフォン。  スマホから流れる呼び出し音。それは、彼からの電話。  彼の『声』に魅せられ、翻弄される人妻。    美和を、まだ見ぬ世界へと導く『声』。
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小説 5,372 位 / 193,771件 恋愛 2,903 位 / 57,589件
文字数 59,565 最終更新日 2025.02.03 登録日 2025.01.03
恋愛 連載中 長編
救命センターの救命医である藍場。救える命と救えない命の狭間で、彼は次第に医師を志した動機を忘れさせ、感情をなくしていく。表情1つ変えない彼の事を周りは「無情Dr(heartolessDr)」と呼ぶ。藍場には、不思議な力がある。人が持つ、感情が色で見える。  この事は、幼馴染みで看護師の赤名 美桜しか知らない。 ある日、意識不明の60代の女性が運ばれてくる。彼女を診た藍場は驚く。余命いくばくもない女性が持つ色は虹色に輝いている。「何故、この女性は虹色の輝きを持つのか?」ベッドの傍らで静かに眠る女性を見る藍場。意識のない女性が、困惑する藍場の手首を掴んだ時、彼は意識を失う。 時は、25年前。ある男が、山間部にある診療所で目覚める。男の名前は、碧 蒼空。彼は記憶がない。蒼空は、ひょんなことから、6人の子供達が暮らす児童養護施設で働く事になる。一緒に働く看護師小川桜、言葉を発する事ができない、お下げ髪の少女、美桜と子供達に囲まれながら、暮らす蒼空。 蒼空が目覚めて3日目。1人の少年が、児童養護施設にやってくる。少年の名前は、藍場 省吾。感情をなくした少年には、人の感情を色で見る事ができる不思議な力がある。蒼空は省吾と出会ってから、少しずつ記憶を取り戻していく中、次第に、小川桜に惹かれていく。また、省吾も施設の人達と暮らす中、次第に感情を取り戻していく。 穏やかな日々、桜と子供達との幸せな時間が永遠に続く事を切に願う蒼空。 しかし、穏やかな日々は続かない。 桜の大病と嵐の日に消えた美桜。記憶を取り戻していく度、消えていく自分の存在だと気付く。 消えゆく空は?蒼空と省吾の関係は? 美桜はどこに消えたのか? 桜との恋の行方はどうなるのか? 蒼空が全てを思い出す時、全てがつながる。
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文字数 131,471 最終更新日 2025.01.17 登録日 2024.09.08
大学の卒業を目前にひかえた神代 亮太は焦っていた。亮太は、ボサボサ髪の22歳。 14の会社の面接を受けるが、どこからも内定をもらう事ができない。『神山商事株式会社』と書かれた封筒を目の前に、これがだめなら、アルバイトをするしかないと覚悟を決める。 めでたく15社目の会社『神山商事株式会社』から内定をもらう。 出社当日、仕事と素敵な女性との恋に、期待を抱きながら会社のドアをノックする。 そこに、いたのは1人の女性。地味に見える彼女の名前は、矢神。 表情1つ変えない彼女が、亮太の教育係と知って、ガックリする。矢神と倉庫に入る。 あまりにも広すぎる倉庫に、亮太は、不思議に思う。やがて現れる金属製の重厚な扉。 扉をくぐると、そこは、見たことのない異世界。『神山商事株式会社』は、無限に広がる数々の異世界の住人達に、いろいろな品物を売る商社であった。 亮太は、現実の世界と異世界をまたぎ、『一流の企業戦士』になるために、仕事と恋に奮闘する。  
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小説 193,771 位 / 193,771件 ファンタジー 44,791 位 / 44,791件
文字数 6,264 最終更新日 2024.10.27 登録日 2024.09.23
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