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ファンタジー 完結 長編 R15
 せっかく社会人になれたというのに、インフルエンザからの肺炎で死んでしまった上村公平。  ぶっつりとなにかが、人生が終わって。  次に目覚めた時、彼は神様になっていた。  そもそも死んだのに目覚めるというのがおかしいのだが、自分のものでないのに自分の中にある記憶によれば、どうも転生というものをしたらしい。  ただ前世で聞いた話と違っていたのは、転生というものの候補には異世界の神様などという代物が含まれていたこと。  この世界における神の生誕とは、世界の外側に荒れ狂う無限力・混沌に形を与えることで制御してとりこみ、世界を大きく強くするための手段なのだという。  しかし、最近はネタが枯渇気味。困った創世神が転生予定の魂をのぞきこみ、なにかヒントでもないかと探ったところ、前世である人間がオンラインゲームでずばり神様に転生したキャラクターを使っていた。それもなかなかに強力なものを。  これはよい、とゲームデータから逆算してリアルに落としこんだ姿形と能力、装備に付属品まで与えて生まれたのが、天空神エルロポス。  いまの彼であった。  かつて趣味増し増しで作ったキャラクターと同じ姿に転生。ちょっとした羞恥プレイである。  いずれ創世神には一言物申さねばなるまい、主に拳で。
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文字数 86,272 最終更新日 2016.08.31 登録日 2016.08.31
 世界有数の人口を抱える巨大都市・大江戸。  その町中を闊歩する身の丈七尺になんなんとする偉丈夫・大江仙十郎文久には二つの秘密があった。  一つは、己が人の身にはあらぬこと。常なる人の営みを表とし、その狭間の歪みを裏と称する、そのさらに奥。「闇」と呼ばれるところに蠢く人外化生の者・妖怪。  いま一つは、こことは異なる現実。近未来日本の高校生として、HVRMMO大江戸・百鬼夜行のプレイヤー酒乃井文昭であるということ。  ごくなにげないきっかけから、この地に存在した自分のプレイヤーキャラクターに酷似する大妖怪と一つになり、現実・ゲーム・リアルを行き来することが可能になった非常識。  驚きもし、慌てもし、不安を抱きもしたのだが、それを上回る趣味全開でもう一つの世界を楽しむ彼の前に、事件がたちはだかる。  はたしてそれは偶然なのか、必然なのか。
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登録日 2015.02.20
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