小鳥遊 雛人

小鳥遊 雛人

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青春 連載中 短編
 高校の屋上、どこまでも広がる空。雨上がりの夏空は青く、太陽がキラキラと光る。  僕は青空を見るのが好きだ。傷ついた時も、1人の寂しい時も、青空はいつもそこにあった。そんな青は自分の悩みなんて、ちっぽけだと思わせてくれる。  どこまでも広がる澄んだ青空。もくもくと膨らむ白い雲。屋上に敷かれた緑の人工芝。そのどれもが僕の目には鮮やかで美しく見えた。  そんな青空の下、突然可愛らしい声が降ってくる 「ねぇ、君!」 彼女がかけている茶色のサングラスに陽光が反射する。 「今日の空は何色に見える?」 僕は、この日から──
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小説 192,306 位 / 192,306件 青春 7,026 位 / 7,026件
文字数 6,176 最終更新日 2024.08.08 登録日 2024.08.07
青春 連載中 長編
 都会からほんの少し離れた山々並ぶ片田舎。  日本で知らない人はいない有名な女優を母に持つ望月 希美は、ある日突然、古典的なラブレターで校舎の屋上に呼び出される。茹だるような暑さが顔を出し始めた7月、指定先にいたのはどこか陰鬱な様子の男子高校生だった。 「死のうと思った」  諸星 夜鷹と名乗るその子はまるで全てがつまらないと言ったような口振りでそう呟く。  告白ではなく仄暗い言葉を発する彼を見て、放っておけなくなり、流星群降る夜を共に見ようと提案する。 「流れ星に願いを言うと叶うって言うじゃん?じゃあ流星群はさ、いったい何人の願いを叶えるんだろうね?」  死にたくなくなるほどの思い出を紡ぐ、勘違いから始まるひと夏の物語。
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文字数 3,966 最終更新日 2024.08.07 登録日 2024.08.07
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