青空の色

 高校の屋上、どこまでも広がる空。雨上がりの夏空は青く、太陽がキラキラと光る。
 僕は青空を見るのが好きだ。傷ついた時も、1人の寂しい時も、青空はいつもそこにあった。そんな青は自分の悩みなんて、ちっぽけだと思わせてくれる。
 どこまでも広がる澄んだ青空。もくもくと膨らむ白い雲。屋上に敷かれた緑の人工芝。そのどれもが僕の目には鮮やかで美しく見えた。
 そんな青空の下、突然可愛らしい声が降ってくる


「ねぇ、君!」

彼女がかけている茶色のサングラスに陽光が反射する。

「今日の空は何色に見える?」


僕は、この日から──
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