死んだ父親が心配で化けて出るほど、まともな生活ができない作家の卵の小泉佳夕は、知り合いになった編集者、松田省吾を頼りに故郷を後にして東京に出た。松田の指導で書き上げた小説「咲くや此花」が編集会議にかかる当日に華族の女学生たちに盗まれ、それが縁で新進気鋭の作家、桜花枝垂と知り合いライバルと認められるが、誤解した父の霊が悪霊化して枝垂を殺そうとしたり……。
明治から大正時代に懸命に生きた女流作家「小泉佳夕」の物語。
文字数 59,845
最終更新日 2024.04.15
登録日 2024.04.15