須原友作(すはらゆうさく)と多英(たえ)は結婚してから20年になる。子供二人にも恵まれ、一見して幸福そうな家庭に見えるが、夫婦のそれぞれにはお互いの夢を犠牲にしてきたという悔いがある。子供が大きくなったことで、それを区切りとして、家族の皆がこれからは自由に生きることを選択する。恋愛のあり方も、夢を追いかけることも、誰に憚ることなく自由である。それぞれのそんな生き方は楽しいばかりでなく、様々な軋轢を生みだすことになった。様々な性愛のあり方を皆は手探りの中で追い求めることとなった。
文字数 46,590
最終更新日 2024.10.17
登録日 2024.10.13