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「良かったじゃないか。これで君の好きなハンバーグが楽に食べれる。」 「冗談じゃねえ… 何が起きちまってんだこれは…」 「筋力が上がれば力は増すだろう?」 「そうじゃねぇ!感覚から何から何までだ!俺の腕が、俺の腕じゃねえ…何だこれは?!」 自分でぶっ壊した目の前のコンクリート壁、バラバラに散ったそれらを見て、自分の右腕に視線を戻す。 見つめた先の右腕からは異様な気配が伝わる。近づくものは必ず断ち切る、そんな狂気を発しているかのような。 昨日見た時とは違う、というよりもこれまでみたこともないような形態へ俺の右腕は変容していた。 「君が言った変身というやつだよ。言っていたじゃないか。違う自分に変わりたい、って。」 「全然意味が違げぇ!」 「面白い位変身しているじゃないか。右腕はなんだ、でっかいハサミみたいだし。足はなんだ、ヒレついてるし。飛べそうだな、なんか愛嬌があるぞ。」 「化物になってきてるって事じゃねぇか!ふざけやがって…」 「見た目じゃねえ、大事なのは中身だ!じゃないのか?」 「これがニュアンスの違いってやつか!怪しいやつがやる事の定番だな!」 「怪しいってなら大正解じゃないか。私は妖怪なんだから。怪しくあってなんぼの存在だろう?」 「揚げ足取りの上手いやつだ。」 「君今足無くなってるじゃないか。まあ兎に角だ、定型文句で言わせてもらうよ。」 「あぁ?」 『変化をやろう、力を与えよう。対価に種の繁栄の為、そなたの身を我らによこせ。』 「つまり?」 「君妖怪になって私の仲間になってちょうだいよ。」
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文字数 638 最終更新日 2022.09.02 登録日 2022.09.02
「この学校、不可思議な"得意科目"を貰ってきてしまう人がいるみたいなんです。」 青と黄太郎、新聞部の2人が学校で起きる不可思議現象に挑んでいく!
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文字数 1,824 最終更新日 2020.04.16 登録日 2020.04.16
人の心を食らう新人種、"魂喰人"。人間を食らいつくそうとする彼らと、人間達との争いに一人の少女と一人の少年が巻き込まれていく。
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文字数 8,116 最終更新日 2019.05.02 登録日 2019.04.03
青春 連載中 長編
「人って美味しくなれるのかしら?」、唐突に彼女、蒼井葉月は呟いた。 「なんだって?」、僕は思わず聞き返す。 放課後の学校、とある一室でまるで教鞭を執る教師のように、彼女は僕に熱弁する。 「今読んでいるこの本の話なのだけど、人を食べてしまう主人公のセリフにこうあるわ。『この男は少々味が濃いな。が、こちらの女は甘みがかっていて真に美味いな。』って。この捕食シーンで彼は塩や砂糖といった調味料を用意しているわけではないわ。特別、調理のプロセスを経ることなく、彼は人を美味しそうに味わっている。」 とても女子高生が読む内容じゃないのでは、と内心思ったが続けて話を聞いてみる。 「人ってそんな美味しくなれるのかしら?それも味に個人差が生まれるほどに。見た目や声と違って、味に個人差があるとも思えないし。小学生のとき父と母の腕にかぶりついたことがあるけれども、二人とも同じ変な味がしたわ。」 「ご両親も娘に味わわれるとは思わなかったろうな。」 顔をこちらに近づけて、彼女は言う。 「人ってそんな美味しく味わえるものなのかしら。あなたの“返事”をきかせてくれない?」
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文字数 3,129 最終更新日 2019.03.25 登録日 2019.03.02
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