ガラスのぶどう小説一覧

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──ベタ惚れ屋 ガラスのぶどうに捧ぐ。 蛇の髪を生やし、青銅の手を持ち、醜い姿を見た者を石に変える化け物メドゥーサはペルセウスによって殺された後、あの世でもこの世でもない島に逝く。 人を石に変えたくない彼女は人の立ち入らない森に居を構え、刺繍をしたり花を育てたり静かに暮らしていた。 友人と呼べるのは眼が節穴の売れない物書きがたった一人きり。 花の生育の他に刺繍が得意なメドゥーサは物書きに行商を頼み、刺繍の売り上げで細々と暮らしていた。 しかしある日、行商に出た物書きはメドゥーサに断りも無くBのガラスのぶどうと刺繍を交換してしまう。 ガラスのぶどうの作家Bの作品は有名だった。 自らの作品とは値段がかけ離れている。足りない金額を支払いにメドゥーサは森から一歩を踏み出す。
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文字数 16,153 最終更新日 2020.01.21 登録日 2020.01.21
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