溺愛受け✕執着攻め小説一覧
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南波恭平(なんばきょうへい)は高校生ながらボカロPとして楽曲制作をしている。
入学して最初の授業で自己紹介があり、聞こえてきた声に全身を貫かれた。一声で惚れてしまったのである。
それから、その声の持ち主である河瀬響(かわせひびき)は、恭平にとって特別な存在となった。
なるべくなら他人と関わりたくないと考えて避けている恭平でも、響のことだけは別だった。毎日目で追わずにはいられないし、彼のために曲も書き始めた。
響も恭平と同様に軽音部に入部したため、毎日教室だけでなく部室でも同じ空間にいることができる。
しかし、人を避けてきた恭平が気軽に話しかけることなどできるはずがなく、一年を過ごしてもその距離は縮まることはなかった。
恭平も、遠くから眺めているだけで十分だと思っていた。勝手に曲を作って投稿しているだけで満足だった。そのはずが、二年に進級したあと、あることを機に変化が始まる。
響との距離が縮まるにつれ、恭平の中にあった響への想いも変わっていく。
見ているだけで満足だったことが、もっと親しくなりたいと願い始め、果ては曲を聞いて欲しくなり、その痺れるほどの声で歌ってくれないものかと夢に想い始める。
文字数 8,209
最終更新日 2024.11.01
登録日 2024.10.31
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