ソビエト小説一覧
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ワルシャワ蜂起に参加した日本人がいたことをご存知だろうか。
これは、歴史に埋もれ、わずかな記録しか残っていない一人の日本人の話である。
1944年、ドイツ占領下のフランス、パリ。
平凡な一人の日本人青年が、戦争という大きな時代の波に呑み込まれていく。
彼はただ、この曇り空の時代が静かに終わることだけを待ち望むような男だった。
しかし、愛国心あふれる者たちとの交流を深めるうちに、自身の隠れていた部分に気づき始める。
斜に構えた皮肉屋でしかなかったはずの男が、スウェーデン、ポーランド、ソ連、シベリアでの流転や苦難の中でも祖国日本を目指し、長い旅を生き抜こうとする。
文字数 25,215
最終更新日 2023.01.22
登録日 2023.01.22
昭和20年、かつては日本の領土であった北海道の北にある島「樺太」にソ連軍が押し寄せてきた。
日本の無条件降伏を無視して。
追い詰められた女性電話交換手たちは、敵兵に捕まり凌辱されることをよしとせず、次々と毒をあおって死んでいった。
彼女たちは「九人の乙女」と呼ばれた。
しかし、一人だけ死ぬことができなかった者がいた。
卑怯者の汚名を着せられた彼女は、その後の人生をどう生きたのか。
そして、彼女の前に現れたもう一人の「生きてしまった十人目」
人間の命が空気より軽い。
そんな時代をたった一人、生き残ってしまった者の声に耳を傾けてください。
文字数 25,910
最終更新日 2023.01.15
登録日 2023.01.15
1980年代のソビエト連邦。全土にペレストロイカの改革の波が押し寄せる中で、それぞれ出身も民族も異なる七人の少女たちが停滞しきったソビエト経済を立て直すべく立ち上がる。
彼女たちは西側世界の象徴的な文化である自由な音楽を取り入れて政府の外貨獲得にも大きく貢献し、やがて国家労働英雄の勲章が授けられる。
しかしチェルノブイリ事故やベルリンの壁崩壊、東欧諸国の民主化が暗い影となって忍び寄り、彼女たちのもたらした西側文化によって愛するソビエト連邦の分断は加速し、徐々に崩壊していくのだった・・・。
文字数 149,665
最終更新日 2020.05.30
登録日 2020.05.30
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