(第5回ネット小説大賞(旧なろうコン)一次通過)
『皇帝として生きる』
少年はそう決意した。
そんな彼の前に立ちはだかる者たちは、彼を政治の道具にしようとする宰相、庶子の生まれを嫌悪する貴族、エルフ純血主義を貫くテロ集団――
のちの伝説で「黄金の獅子」「金の天子」と呼ばれる事になる彼は、乙女の様に眉目麗しく、賢者のように聡明で、獅子の如く勇猛であったとされる。その彼の傍らには、銀大狼とよばれし、魂を魔物との融合を果たした魔身の男がいた。
けれど歴史家は、彼が無鉄砲で方向音痴、口の悪い等身大の少年だったことを知らない。
歴史の真実を刮目せよ!