バス運転士小説一覧
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俳優としてそこそこ売れていた山田ひろしは、子供の頃から憧れていたバス運転士への夢を完全には断ち切れていなかった。免許だけでもと取得したところで満足できるはずもなく、とうとう路線バス運転士となってしまう。俳優を続けながら。
ひろしのマネージャーだけが知る中で、俳優とバス運転士の二足の草鞋を履く生活は当初は順風満帆だったが、とうとう一人の仲の良い有名俳優に偶然に知られてしまう。そこからは、また一人また一人と知られることになるが、その人たちの口の堅さのおかげで世間一般の人たちには知られることなく大好きなバス運転士を続けていくことができていた。
俳優の仕事でも、話のわかる人たちのおかげで代表作と言っていいほどの素晴らしい作品にも巡り合っていくのだけれど、露出が増えれば認知度も上がりバス運転士をしているひろしに気づかれるかもという不安を抱えながら時は過ぎていき、とうとう予想もしなかった展開で日本中の人に俳優兼バス運転士山田ひろしのお披露目となってしまう。
そうなると、日常的にバスを利用される人やバス会社にも迷惑をかけることは目に見えているので、泣く泣くバス運転士を辞めるが、神様はひろしを見捨てていないのか、ひろしで遊びたいのか分からないけど、ひろしからバスを取り上げるまではしなかったみたいだった。
文字数 137,419
最終更新日 2024.04.03
登録日 2023.10.05
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