山も買えたらいいな~小説一覧

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ライト文芸 連載中 長編 R15
俺は、偶然に偶然が重なって、宝くじの一種「ロト7」で一等賞に当選して、100億円が転がり込んできた。 真っ先に感じた感情は、恐怖だった。 運を使い切った事で、事故で死ぬかも知れない。 百億円持っていることがバレて、拷問にかけられたあげく金を渡した後、殺されるかも知れない。 殺されないにしても、バレれば変な団体や危ない奴から、「金を貸せ」「寄付をしろ」と追いかけ回されて、逃げ回る事は確実だ。 今まで底辺で生きてきた俺だから分かるが、金を持っていることがバレれば、嫉妬に駆られた周囲の奴らにたかられて、あっという間に金を使い切って破滅してしまうのは確実だ。 まず、職場の同僚など今付き合っている連中から、離れる必要がある。 しかも離れるにしても、それなりの理由が無いと行動を怪しまれる。 そのために思いついたのは、田舎で農業をするという理由で職場を辞めることにした。 若い頃、農業やってた祖父母の手伝いをしていたから、栽培のイロハは知っている。 農家だった者が、農業をすることは不自然では無い。 そう考えた俺は、静かに行動を始めた。焦れば宝くじ当選がバレる。 バレれば破滅は確実だ。 だから、周囲に悟られないように、慎重かつ迅速に現在の人間関係から、離れる必要がある。 そうして、俺は夢でも何でも無い、静かで平和な生活を目指すための行動を始めた。 これは、偶然の幸運をつかんだ者が、“惜福”の工夫をしながら、ひっそりと生きる努力をする話である。 ほかの話のように、主人公が異世界に迷い込むという設定は、今のところ考えていません。 他のサイトにも投稿しております。
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文字数 18,920 最終更新日 2022.07.30 登録日 2022.05.28
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