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第四章 学園生活編
第三話 もういい…わかった!
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俺は家から少し離れた場所に転移してから家に向かっていた。
美紅が居たらややこしい事になるが、この時間の美紅は弟たちの面倒を見ている筈なので来れる筈もない。
問題はセルリアとルナリアが何の用で学校で呼び出したか…って分かり切っているな。
間違いなくベッドにもぐりこんだという話で呼び出したのだろう。
本当に…その記憶が全く無いというのに、何か理不尽な気がする。
俺がもしも実行するのなら、そんなずさんな計画なんてしないで…もっと慎重に事を運ぶように努めるというのに。
「索敵魔法…って、兄妹達とセルリアとルナリアも家に居るのか。 はぁ~~~~~!」
拠点に住居スペースもあるし、いざとなったら拠点に避難するか。
それにしても、何でこうも上手く事が運ばないのだろうか?
本来だったら、セルリアとルナリアと楽しい学園生活をしている筈なのに…?
まぁ、考えても仕方が無いから家に入るか!
「ただいま…」
「おかえり、朔夜…ちょっと居間に来なさい!」
俺は朔美姉さんに腕を引かれて居間に入ると、全員が揃っていた。
そして全員から鋭い目つきで睨まれたのだった。
「朔夜…今日、セルリアちゃんとルナリアちゃんに呼び出されたのに無視して帰ったんだって?」
「あぁ…用事があったからな。 二人に電話したのに繋がらなかったからそのまま用事を優先した。」
本当は電話なんか一切していない。
面倒だったから一切連絡を取らなかった…というより、二人の連絡先がスマホに入っていなかったというのもある。
その辺のアップデートはされていないんだよなぁ…。
「今日二人が呼んだ理由は分かるかしら?」
「さぁ? 皆目見当もつかん!」
「朔夜の仕出かした事よ!」
「あぁ…その話か! 俺は全く記憶が無いというのに…本当にそれは俺だったのか?」
「貴方はこの期に及んでしらばっくれるの?」
「俺とよく似た朔姫の変装だったとか? 双子なんだ、変装すれば見分けが付かないだろ?」
「朔姫が何の為に朔夜の変装なんかするのよ?」
「自分に彼氏が出来ないのに、俺に出来ている事を妬んで関係を滅茶苦茶にする為に…とか?」
朔姫は以前、俺に変装して悪さをした事があった。
その時は俺が別の場所にいた事を証明出来たので、朔姫は朔眞兄さんに滅茶苦茶怒られていた。
だが…アップデートされたこの世界では過去に起きた事が変わっている場合があるので確認しようもない。
「兄貴…いくら私が性格が歪んでいるからって、幼馴染に対して酷い事はしないわよ!」
「歪んでいるのは認めるんだな?」
「今はその話じゃなくて、二人の話でしょ!」
「はぁ…こっちは全く身に覚えが無いというのに、何だよ? 土下座して謝罪すれば許してくれるのか?」
「朔夜…なんなのよ、その態度は⁉」
「これ以上、話がちっとも進まねぇんだよ! 俺にどうして欲しいんだ‼」
「朔夜、自分で仕出かした事の責任はどう取るつもりだ?」
「そうだな…わかった!」
俺は立ち上がって言った。
「俺は二度とセルリアとルナリアには近付かない。 学校も辞めるし、家も出て行く。 そしてこの街からも出て行くよ。 それで満足だろ? あと、俺を探そうともするな! スマホは…ここに置いておく。」
「朔夜! 貴方は何を考えているの⁉」
「じゃあ、どうしたら良いんだよ? 話がちっとも見えないし、謝罪を受け入れても貰えない…それ以上に俺に何を望む? 俺の命というのなら勘弁してくれ、俺はまだ死にたくない‼」
俺はそう言って居間から出て部屋に行った。
そして必要な物だけを収納魔法に入れてから、部屋から出ると…そこにはセルリアとルナリアがいた。
「私もルナリアもそこまでは…」
「俺に二度と話し掛けるな!」
「待って朔夜、あの時の事は確かに腹が立ったけど…」
「話し掛けるなと言っただろ! まったく…お前等なんか好きになるんじゃなかったよ‼」
俺はそう言うと、セルリアとルナリアは地面に座り込んで泣いていた。
階段を下りて玄関に向かおうとすると、兄妹達が廊下を塞いでいた。
「家を出てどうするの⁉」
「父さんと母さんには、兄貴から伝えておいてくれ。 この不知火家に朔夜という名前の者はもう居ないと。」
「貴方はこれからどうする…」
「どうでも良いじゃん! そうだなぁ…警察から連絡が来たら俺の所在が分かるだろ?」
「お前…犯罪者にでもなるつもりか?」
「ちげーよ、俺が何処かで死んだら警察から連絡が来るだろうという話だ。 絶縁されても不知火の名前は付きまとうからな…犯罪に手を染める様な事はしねぇよ! わかったらどいてくれ!」
そう言っているのに、頑なに退く事は無かったので…面倒になって威圧を放った。
すると兄妹達は立ち上がれないで床に座り込んでいた。
「俺がこの扉から出て行ったら、二度と帰って来る事は無いからな。 じゃあな、偽りの兄妹達!」
俺は扉を開けてから閉めると同時に威圧を解いた。
そして門を開けてから道に出ると、兄妹達は追い掛けて来たが…転移魔法で姿を消した。
俺は拠点に辿り着くと、ディライトストーカーズとナイトストーカーズが迎えてくれた。
俺はこれからここに住むと宣言すると、皆は喜んでくれた。
「後は…多分そろそろ悠斗が来るだろうな?」
30分ほど待つと、悠斗が来て事情を説明しろと向かって来た。
さらに真美もやって来た。
俺は二人に事情を説明すると、二人は深い溜息を吐いた。
「朔夜…これは家出か?」
「まぁ、家出と言えば家出だな。 まぁ、もう戻る気はないが…」
「お前はそれで良いのか? 家族を捨てるというのか⁉」
「家族と言われてもな? これは以前にも話したと思うが…俺は12歳までは兄妹なんかいない1人っ子だった。 異世界召喚が終わる度に兄妹が1人ずつ増えて行った。 今回の異世界召喚では、魔王に送還される時にセルリアを連れ帰ったが、幼馴染になったが仲は良好とは言えず、全てを終わらせてから元に戻って来たらセルリア以外にルナリアという見ず知らずの女が幼馴染設定…そして二人を襲ったという謎の設定に家の中では殺伐とした空気…そんな家に居たいと思うか?」
「だが…お兄さんやお姉さんとは多少は長い付き合いだろ?」
「たった5年だぞ! 人生の半分も一緒に暮らしていたら情も沸くだろうけど、たった5年で何が分かる? しかもその5年の間に異世界召喚が7回もあったんだぞ! 兄妹と暮らしたという実感があまりないんだよ‼」
「確かにな…んで、これからどうする?」
「学校はまず辞める! 家には二度と戻らない! あ、そうだ! 真木野さんには、俺の事を親父から聞かれてもはぐらかしておいてくれと伝えておいてくれ。 多分…親父の性格上、連絡が来る筈だから。」
「わかった、伝えておくよ。」
悠斗は親父さんにメールを送っていた。
「それと二人に言っておくが、他の奴等に俺の所在をばらすなよ! もしもばらす様な事をしたら、この家ごとお前達からも姿を消すからな。」
「わかった…絶対に悟られない様にするよ。」
「私が出来る事があるとすれば、セルリアとルナリアの情報位かな?」
「気にならないと言えば嘘にはなるが…イチイチ報告しなくても良いぞ。 俺は新たな恋人でも探すからな。」
「朔夜…嘘が下手になったな。」
「うん、その嘘は見破れるよ。」
二人は話を終えると転移で帰って行った。
とりあえず、明日になってから行動をするか…?
まぁ、あの兄妹達の性格を考えると…多分退学届けは出さないだろう。
後は魔の者がこの街に集中してくれるとありがたいんだけどな!
そうすれば、いちいち他県迄足を運ばなくて済む。
…という訳にも行かんか?
俺は邸の中に入って部屋に行くと、ベッドに潜り込んでから眠りに就いた。
そして翌日…
学校を終えた悠斗と真美が来ると、色々報告してくれた。
懸念した通り、俺の学校での対応は退学ではなく休学という扱いになっていた。
セルリアとルナリアの二人は、一応学校に来れたらしいが酷く落ち込んでいるという様子だった。
そして事の発端を作った美紅は…その責任を重く感じていたという。
「それにしても神達は本当に碌な事をしねぇな! この光景を見て楽しんでいると思うと、本当に殺意しか湧いてこねぇ!」
~~~~~一方、神界では?~~~~~
「グヴェリオン、また地球の…不知火朔夜君の事を見ているんですか?」
「ウルヴェリアスか…儂はまだ何もしていないというのに、不都合な何かが起こる度に儂の所為にされるのだが…?」
「確かにそうですね、我々では…地球に干渉が出来るのは、異世界召喚で転移をする位ですしね。 あまり派手な動きを見せると、地球の神達に目を付けられませんから…」
…そう、今迄の経験上…グヴェリオン達が何もしていないと話した所で、朔夜は信じていないだろう。
それ位にグヴェリオンのした事は、度が過ぎた行為だった。
「それにしても、不知火朔夜君の世界はどうなっておるんじゃ? 我等の管理する世界の妖魔や魔獣の様な気配があちらこちらから発せられるのだが?」
「確かに妙ですね、アレはオーガ族でしょうか?」
「いや、あれは地球の日本という不知火朔夜君がいる古来の鬼と呼ばれる存在らしい。 まぁ、我等の世界のオーガと似た存在には違わないが…」
グヴェリオンとウルヴェリアスは、朔夜がライトブリンガーの姿で戦っている相手を見てそう言った。
日本には、そういう種は少なからず存在している。
だが、一般人の目に映る事は滅多に無く、霊感を持っている者が稀に見える程度の存在だった。
「とりあえず、不知火朔夜君を呼ぶとしたら…現在の騒動が終わってからにしてやろうかね。」
「は? 不知火朔夜君との約束で、異世界召喚はもうしないという話になったのではないのですか?」
「うむ、だから異世界召喚はせんぞ。 儂が行うのは、異世界転移じゃからのう。」
「グヴェリオン…それは屁理屈と言うものですよ!」
今回の騒動に関しては、異世界の神達は何も干渉はしていなかった。
代わりにグヴェリオンは、朔夜に対して…何かを企んでいる感じだった。
その企みが実行されるのは、今回の騒動が片付いたらという話みたいだが?
果たしてグヴェリオンは、一体何を昨夜に仕掛けるのだろうか?
美紅が居たらややこしい事になるが、この時間の美紅は弟たちの面倒を見ている筈なので来れる筈もない。
問題はセルリアとルナリアが何の用で学校で呼び出したか…って分かり切っているな。
間違いなくベッドにもぐりこんだという話で呼び出したのだろう。
本当に…その記憶が全く無いというのに、何か理不尽な気がする。
俺がもしも実行するのなら、そんなずさんな計画なんてしないで…もっと慎重に事を運ぶように努めるというのに。
「索敵魔法…って、兄妹達とセルリアとルナリアも家に居るのか。 はぁ~~~~~!」
拠点に住居スペースもあるし、いざとなったら拠点に避難するか。
それにしても、何でこうも上手く事が運ばないのだろうか?
本来だったら、セルリアとルナリアと楽しい学園生活をしている筈なのに…?
まぁ、考えても仕方が無いから家に入るか!
「ただいま…」
「おかえり、朔夜…ちょっと居間に来なさい!」
俺は朔美姉さんに腕を引かれて居間に入ると、全員が揃っていた。
そして全員から鋭い目つきで睨まれたのだった。
「朔夜…今日、セルリアちゃんとルナリアちゃんに呼び出されたのに無視して帰ったんだって?」
「あぁ…用事があったからな。 二人に電話したのに繋がらなかったからそのまま用事を優先した。」
本当は電話なんか一切していない。
面倒だったから一切連絡を取らなかった…というより、二人の連絡先がスマホに入っていなかったというのもある。
その辺のアップデートはされていないんだよなぁ…。
「今日二人が呼んだ理由は分かるかしら?」
「さぁ? 皆目見当もつかん!」
「朔夜の仕出かした事よ!」
「あぁ…その話か! 俺は全く記憶が無いというのに…本当にそれは俺だったのか?」
「貴方はこの期に及んでしらばっくれるの?」
「俺とよく似た朔姫の変装だったとか? 双子なんだ、変装すれば見分けが付かないだろ?」
「朔姫が何の為に朔夜の変装なんかするのよ?」
「自分に彼氏が出来ないのに、俺に出来ている事を妬んで関係を滅茶苦茶にする為に…とか?」
朔姫は以前、俺に変装して悪さをした事があった。
その時は俺が別の場所にいた事を証明出来たので、朔姫は朔眞兄さんに滅茶苦茶怒られていた。
だが…アップデートされたこの世界では過去に起きた事が変わっている場合があるので確認しようもない。
「兄貴…いくら私が性格が歪んでいるからって、幼馴染に対して酷い事はしないわよ!」
「歪んでいるのは認めるんだな?」
「今はその話じゃなくて、二人の話でしょ!」
「はぁ…こっちは全く身に覚えが無いというのに、何だよ? 土下座して謝罪すれば許してくれるのか?」
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「朔夜、自分で仕出かした事の責任はどう取るつもりだ?」
「そうだな…わかった!」
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「俺は二度とセルリアとルナリアには近付かない。 学校も辞めるし、家も出て行く。 そしてこの街からも出て行くよ。 それで満足だろ? あと、俺を探そうともするな! スマホは…ここに置いておく。」
「朔夜! 貴方は何を考えているの⁉」
「じゃあ、どうしたら良いんだよ? 話がちっとも見えないし、謝罪を受け入れても貰えない…それ以上に俺に何を望む? 俺の命というのなら勘弁してくれ、俺はまだ死にたくない‼」
俺はそう言って居間から出て部屋に行った。
そして必要な物だけを収納魔法に入れてから、部屋から出ると…そこにはセルリアとルナリアがいた。
「私もルナリアもそこまでは…」
「俺に二度と話し掛けるな!」
「待って朔夜、あの時の事は確かに腹が立ったけど…」
「話し掛けるなと言っただろ! まったく…お前等なんか好きになるんじゃなかったよ‼」
俺はそう言うと、セルリアとルナリアは地面に座り込んで泣いていた。
階段を下りて玄関に向かおうとすると、兄妹達が廊下を塞いでいた。
「家を出てどうするの⁉」
「父さんと母さんには、兄貴から伝えておいてくれ。 この不知火家に朔夜という名前の者はもう居ないと。」
「貴方はこれからどうする…」
「どうでも良いじゃん! そうだなぁ…警察から連絡が来たら俺の所在が分かるだろ?」
「お前…犯罪者にでもなるつもりか?」
「ちげーよ、俺が何処かで死んだら警察から連絡が来るだろうという話だ。 絶縁されても不知火の名前は付きまとうからな…犯罪に手を染める様な事はしねぇよ! わかったらどいてくれ!」
そう言っているのに、頑なに退く事は無かったので…面倒になって威圧を放った。
すると兄妹達は立ち上がれないで床に座り込んでいた。
「俺がこの扉から出て行ったら、二度と帰って来る事は無いからな。 じゃあな、偽りの兄妹達!」
俺は扉を開けてから閉めると同時に威圧を解いた。
そして門を開けてから道に出ると、兄妹達は追い掛けて来たが…転移魔法で姿を消した。
俺は拠点に辿り着くと、ディライトストーカーズとナイトストーカーズが迎えてくれた。
俺はこれからここに住むと宣言すると、皆は喜んでくれた。
「後は…多分そろそろ悠斗が来るだろうな?」
30分ほど待つと、悠斗が来て事情を説明しろと向かって来た。
さらに真美もやって来た。
俺は二人に事情を説明すると、二人は深い溜息を吐いた。
「朔夜…これは家出か?」
「まぁ、家出と言えば家出だな。 まぁ、もう戻る気はないが…」
「お前はそれで良いのか? 家族を捨てるというのか⁉」
「家族と言われてもな? これは以前にも話したと思うが…俺は12歳までは兄妹なんかいない1人っ子だった。 異世界召喚が終わる度に兄妹が1人ずつ増えて行った。 今回の異世界召喚では、魔王に送還される時にセルリアを連れ帰ったが、幼馴染になったが仲は良好とは言えず、全てを終わらせてから元に戻って来たらセルリア以外にルナリアという見ず知らずの女が幼馴染設定…そして二人を襲ったという謎の設定に家の中では殺伐とした空気…そんな家に居たいと思うか?」
「だが…お兄さんやお姉さんとは多少は長い付き合いだろ?」
「たった5年だぞ! 人生の半分も一緒に暮らしていたら情も沸くだろうけど、たった5年で何が分かる? しかもその5年の間に異世界召喚が7回もあったんだぞ! 兄妹と暮らしたという実感があまりないんだよ‼」
「確かにな…んで、これからどうする?」
「学校はまず辞める! 家には二度と戻らない! あ、そうだ! 真木野さんには、俺の事を親父から聞かれてもはぐらかしておいてくれと伝えておいてくれ。 多分…親父の性格上、連絡が来る筈だから。」
「わかった、伝えておくよ。」
悠斗は親父さんにメールを送っていた。
「それと二人に言っておくが、他の奴等に俺の所在をばらすなよ! もしもばらす様な事をしたら、この家ごとお前達からも姿を消すからな。」
「わかった…絶対に悟られない様にするよ。」
「私が出来る事があるとすれば、セルリアとルナリアの情報位かな?」
「気にならないと言えば嘘にはなるが…イチイチ報告しなくても良いぞ。 俺は新たな恋人でも探すからな。」
「朔夜…嘘が下手になったな。」
「うん、その嘘は見破れるよ。」
二人は話を終えると転移で帰って行った。
とりあえず、明日になってから行動をするか…?
まぁ、あの兄妹達の性格を考えると…多分退学届けは出さないだろう。
後は魔の者がこの街に集中してくれるとありがたいんだけどな!
そうすれば、いちいち他県迄足を運ばなくて済む。
…という訳にも行かんか?
俺は邸の中に入って部屋に行くと、ベッドに潜り込んでから眠りに就いた。
そして翌日…
学校を終えた悠斗と真美が来ると、色々報告してくれた。
懸念した通り、俺の学校での対応は退学ではなく休学という扱いになっていた。
セルリアとルナリアの二人は、一応学校に来れたらしいが酷く落ち込んでいるという様子だった。
そして事の発端を作った美紅は…その責任を重く感じていたという。
「それにしても神達は本当に碌な事をしねぇな! この光景を見て楽しんでいると思うと、本当に殺意しか湧いてこねぇ!」
~~~~~一方、神界では?~~~~~
「グヴェリオン、また地球の…不知火朔夜君の事を見ているんですか?」
「ウルヴェリアスか…儂はまだ何もしていないというのに、不都合な何かが起こる度に儂の所為にされるのだが…?」
「確かにそうですね、我々では…地球に干渉が出来るのは、異世界召喚で転移をする位ですしね。 あまり派手な動きを見せると、地球の神達に目を付けられませんから…」
…そう、今迄の経験上…グヴェリオン達が何もしていないと話した所で、朔夜は信じていないだろう。
それ位にグヴェリオンのした事は、度が過ぎた行為だった。
「それにしても、不知火朔夜君の世界はどうなっておるんじゃ? 我等の管理する世界の妖魔や魔獣の様な気配があちらこちらから発せられるのだが?」
「確かに妙ですね、アレはオーガ族でしょうか?」
「いや、あれは地球の日本という不知火朔夜君がいる古来の鬼と呼ばれる存在らしい。 まぁ、我等の世界のオーガと似た存在には違わないが…」
グヴェリオンとウルヴェリアスは、朔夜がライトブリンガーの姿で戦っている相手を見てそう言った。
日本には、そういう種は少なからず存在している。
だが、一般人の目に映る事は滅多に無く、霊感を持っている者が稀に見える程度の存在だった。
「とりあえず、不知火朔夜君を呼ぶとしたら…現在の騒動が終わってからにしてやろうかね。」
「は? 不知火朔夜君との約束で、異世界召喚はもうしないという話になったのではないのですか?」
「うむ、だから異世界召喚はせんぞ。 儂が行うのは、異世界転移じゃからのう。」
「グヴェリオン…それは屁理屈と言うものですよ!」
今回の騒動に関しては、異世界の神達は何も干渉はしていなかった。
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