幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達より強いジョブを手に入れて無双する!

アノマロカリス

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第二章

第一話 どっちへ行こうかな?(これも出会いなのかな?)

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 城門を出てから、大冒険の一歩目を踏み出した…までは良かったのだが、どこに行くかを決めていなかった。
 僕が出た城門は、城下町側とは違い…
 グリーディボアやグレートホーンブルを狩った、アーベント草原方面だった。
 右の街道を真っ直ぐ行くと、サーディリアン聖王国という場所について…
 左の街道を真っ直ぐ行くと、港から船を使って聖竜国グランディオ方面にいくらしい。

 「さて、どっちに行こうかな?」

 僕は棒を立てて、倒れた方向に進む事にする…
 すると棒は倒れたのだが…?

 「テルシア王国に倒れてどうする? 戻る気はないぞ。」

 もう一度やると、左右の街道とは別に草原を刺していた。
 まぁ、食料はあるし…真っ直ぐ進んでみますか!
 僕は真っ直ぐ歩いてどこに行けるか試しに歩いて行った…が⁉
 地面が消えて、巨大なクレーターに真っ逆さまに落ちて行った。

 「魔法が使えなかったら危なかったな…」

 地面に激突する寸前に、魔力で体を安定させてゆっくりと降りた。
 日差しの向きが真上ではないので、辺りは暗かった。
 光魔法で玉を上空に飛ばして弾けさせると、光るだけの巨大な玉を出現させた。
 そして辺りを見るが…?

 「やっぱり、ただの穴か…」

 壁を崩せば遺跡がある…何て言うのを期待したのだが、どう見ても明らかに人の手が入った形跡がない。
 穴の大きさも、直径30mで深さ20mと言った所だった。
 地面にも何もない。
 マップを見ても、道がある訳でもない。
 僕はその場から飛んで穴を脱出した。
 結局、何もなかったからだ。
 ただ…こんな草原に突然穴が開いている理由が解らなかった。
 気にしていても仕方ないので、再び歩き出した。
 しばらく歩いていると…今度は壁に阻まれた。
 
 「何でこんな所に壁があるんだ?」

 人の手で作られた壁らしく、鑑定で調べると遺跡と出た。
 僕は辺りを探ったが、壁以外何もなかった。
 長い年月で風化したのか、この壁だけが頑丈で残っていたのか…?
 結局、何も見つからなかったので、壁際で食事にして少し休憩した。
 
 「特に当てのない旅だけど、こうも何の刺激もないとなぁ…」

 刺激がそんなゴロゴロとある訳がない。
 僕は飽きてきたので立ち上がると、こちらに接近する何かを発見した。
 刀を抜いて構えるが、接近する何かは、方向を変えて右の方を走って行った。
 僕は宙に浮かぶと、去っていた方向を見た。
 すると、虎の様な魔物が馬車を追っていた。
 
 「そうそう、こういう展開を待っていたんだよ!」

 僕は風魔法で馬車を追い掛けると、馬車と同じくらいの巨大な虎だった。
 その虎は、馬車を狙っていたので、上に飛んでから首を斬り落とした。
 僕は声を掛けた。

 「虎の魔物は倒しました、もう大丈夫ですよ!」
 
 馬車の扉が開き、そこに出て来たのは…
 絶世の美少女が涙を流しながら僕に感謝をする…何ていうのを密かに期待したのだが、出て来たのは頭の禿げた小太りのおっさんで、ハンカチで顔の汗を拭っていた商人らしき男だった。
 僕はその姿を見て溜息を吐いた。

 「おぉ! 冒険者よ‼ 助けて戴きありがとうございました!」
 「あぁ…いえいえ…どういたしまして!」
 「実は、行商でエルヴの集落を目指していたのですが、ロンベルタイガーに追い掛けられましてね…本当に助かりました! 私も娘も感謝しております!」
 
 そう言って、馬車の中から降りて来たのは…
 今度こそ正真正銘の美少女で、僕を見てひとめぼれ…する事は絶対にない、7歳くらいの少女だった。
 親父に似ずに可愛らしい子だったので、育てば美少女になるかもしれないだろうが?

 「私の名はロンバークと言いまして、サーディリアンに商会を出しています。 そしてこちらが、娘のサシャです。」
 「こんにちは、サシャお嬢様…僕はダン・スーガーという冒険者です。」

 まだ子供なのか、父親の陰に隠れてしまった。
 
 「これからどうするのですか? 目的地に向かうのでしたら、護衛として雇われても良いですが…」
 「おぉ、何と心強い! ダン様はさぞ高ランクな冒険者とお見受けします。 差し支えなければ、ランクを教えて貰っても良いですか?」
 「僕はSランクです。」
 「どひゃー⁉ Sランクですか…申し訳ありません、Sランクの方に支払える報酬はないのですよ…」
 「なら、別に要りませんよ。 僕もエルヴの集落という場所が気になっていましたので…」
 「そんな…それでは私の気が済みません。 ではいつかサーディリアンに来た時に商会に来て下さい。 その時にダン様の気に入った物をプレゼントいたしますので…」
 
 これを断ったら、面倒な事になりそうだな。
 僕はそれを条件に快く引き受けて、馬車に乗った。
 移動している間、サシャちゃんが僕を恥ずかしそうな顔をして見ていた。
 僕にも妹がいたので、小さな子のあやし方は知っている。
 
 「ほら、サシャちゃん…お魚だよ~」

 僕はそう言って、小さな水魔法を宙に浮かせて金魚をつくり浮かせて見せた。
 サシャちゃんは、嬉しそうな顔をすると、更に4つの水玉で金魚を作り馬車の中を自由に泳がせて見せた。
 
 「ダン様は凄いですね! この様な水魔法を私は見た事がありません!」
 「ちっちゃいお魚さん、可愛い!」
 「僕にも妹が居ましたので、女の子のあやし方は知っているんですよ。」

 エルヴの集落に着くまでに色々魔法を披露した。
 しばらくすると、エルヴの集落に降りる道に着いた。
 そこには、褐色の肌の屈強な耳の長い種族のエルヴ族が立っていた。
 ロンバーグはエルヴ族と話した後に、エルヴの集落に行く許可を貰った。
 馬車は、エルヴの集落を目指して進んでいった。

 そして、そのエルヴの集落で一騒動起きるのだった。 
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