45 / 63
最終章・ノワール、貴女は幸せになれましたか?
序章・下 全世界に知れ渡る?
しおりを挟む
バルデェシアン王国の天言の鏡通信で、各国の王に通達された。
【ノワール・エルティナスは【勇者】として選ばれ、【魔王ディストール】を倒す者成り!】
…と。
まぁ、ここまでなら…ただの小娘が魔王を倒す者と言われたところで、各国の王は信じてなかった。
だが…?
天言の鏡は、余計な事をしていた。
天言の鏡は、転生前のこの世界で活躍して来たノワールの全てを公開したのだった。
【伝説の魔女・ノワール・アルフォンス】
【伝説の騎士・ノワール・イクティノス】
【伝説の聖女・ノワール・ウルティラス】
【伝説のメイド・ノワール・オルティラン】
【ノワール・エルティナスは、過去に歴史に名を遺す【ノワール】の生まれ変わりであり、過去のノワールの能力を全て受け継ぐ者成り!】
すると各国の王は、ノワール・エルティナスに希望を持ちだした。
彼女なら…魔王を討伐出来るだろうと!
各国の王は、国民に発表するか否かを宰相や宮廷魔術師と相談していたのだった。
・・・・・・・・・ジコククーニ王国・・・・・・・・・
「ノワールは、ノースホイントにいるのではなかったのか? 何故、バルデェシアン王国に⁉」
「あの子は今度の人生も、険しい道を行くのですね。 あの子に何か出来る事は無いかしら?」
「父上、母上、ノワールというのは、アクードの婚約者だった者ですよね? それが勇者ですか…」
「アクードは、いま一体どこにいるんだ⁉ まぁ、どこかで好き勝手にやっているとは思うが…」
国王と王妃、長男と次男は…アクードが既にこの世からいない事をまだ知らなかった。
ジコククーニ王国は、その日…勇者誕生の話を国民に発表したのだった。
・・・・・・・・・テスタレディシア王国・・・・・・・・・
「ディーライディア! ノワール殿とは、この国に滞在し…お前の護衛に着いていた者だったよな?」
「そうです、父上…いずれは彼女に似合う者として努力をしていたのですが、まさか勇者に任命されるとは⁉」
「しかも、歴史に名を遺すノワールの生まれ変わりですか…彼女なら確かに勇者としてこれ以上に相応しい者はいないでしょう。」
「それと、彼女の仲間にはアルマもいます。」
「何? アルマもか…う~む?」
「アルマはいずれ帰ると言っておりました。 その時には彼女を再び…」
「分かっておる! その時が来ればな…」
アルマは戻る…が、ノワールがまたこの国に来るかまでは解らない。
テスタレディシア王国は、国民に勇者の誕生を発表するのだった。
・・・・・・・・・バルデェシアン王国・・・・・・・・・
バルデェシアンの国王は、国民に全てを公表した。
勇者ノワール、騎士アルマ、魔導師ファティマ…
そして街で買い物しているノワール達は、国で身動きがロクに取れなくなっているのだった。
・・・・・・・・・石鉱国ヴァルキサス・・・・・・・・・
「ガンドム陛下…このノワールという名前はもしや?」
「ノワールか…久しく名を聞かんかったな…そうか、この時代に生まれ変わったのか!」
「ガンドム陛下…すると、彼女は我らの国に来ますよね?」
「あぁ、恐らく聖剣作ってくれと言ってくるだろう。 古き友人の為に最高の金属を用意せよ!」
「すると…ガンドム陛下が自ら?」
「ワシ以外に誰が居る⁉」
「すぐに皆に通達します!」
「ノワール! 待っておるぞ‼」
ガンドムは国民に勇者の誕生を発表した。
・・・・・・・・・ベジツ・ターブル農国・・・・・・・・・・
「チヨ~ノワールっで、わがぐにさすぐっでぐれた、あんの嬢ちゃんだべか?」
「んだ! わだじの友達でこんの国の救世主だべさ!」
「そげな人が勇者がぁ~! ごのぐにさ、くるっべがな~?」
「だぶんな! まだあうっでいっでだんがんなぁ~!」
チヨは国民に勇者の存在を明かした。
この国を救ってくれたノワールが勇者で、今度は世界を救ってくれる存在だと!
国民達は、今か今かとノワールが来るのを待ち望んでいたのだった。
…と、ここまでは国民に発表したのだが?
他の国では、ノワールの存在を認めていなかった。
・・・・・・・・・ヴァルデリア帝国・・・・・・・・・
「ノワールという小娘が勇者だと⁉ 勇者の血は、代々この国の王族が引いているのだ!」
ノワールが聖女時代に、魔王を倒した勇者は…レブナンツディール王国から誕生した。
その勇者は魔王を倒した後に、レブナンツディール王国の姫君と結婚してヴァルデリア帝国と改名し、初代皇帝となって受け継がれていたのだった。
なので当然、勇者が誕生するとしたら…皇族の誰かだと思われていたのだった。
「ヴァレード! 勇者はノワールという小娘ではない! お前こそ相応しい‼」
「だが、父上よ! 天言の鏡のお告げで勇者が誕生したと…」
「なら天言の鏡が壊れていたのだ! お前が勇者として魔王を倒すんだ‼」
「わかった! 必ず魔王は俺が倒して見せる!」
この日、国民に発表した。
天言の鏡により勇者が誕生したが、真の勇者はノワールでは無く、勇者の血を受け継ぐヴァレードだと…
そしてこの日…ヴァレードは旅に出るのだった。
・・・・・・・・・メルキサス大神殿・・・・・・・・・
「古の聖女が、勇者となってこの世界に戻って来ただと⁉」
「ならば、その勇者はこの神殿にこそ相応しい存在だ!」
「勇者をこの神殿に来させてから、神殿で管理すれば良い!」
「そうだ! 元はこの国の聖女だった者…嫌がる事は無い筈!」
「そして信者と街からの寄付金で、再び国として復活を遂げよう!」
「ならば…神官達よ! ノワールを探し出せ‼」
神官戦士団は、ノワール捜索の為に大神殿から旅立って行った。
元々…神殿側からの命令で聖女時代のノワールは命を落としたというのに、彼女が戻って来るなんて事は無いと思うのだが、神殿の者達はそれが解っていなかった。
おそらく、神殿内で聖女の死が都合よく捻じ曲げられているからだろう。
・・・・・・・・・他の地域では⁉・・・・・・・・・
「小娘が勇者か…上手く取り入って仲間になって名声を得よう! 所詮は女、腕力では男には勝てまい!」
「あのノワールが勇者ですって⁉ 王子に取り入ろうと失敗した女が、勇者になって注目を集めるなんて許せませんわ! 見てなさいノワール! 貴女に負わされた屈辱を晴らしてあげるんだから!」
その他…様々な者達がノワールを狙おうとしていた。
果たしてノワールの運命は?
【ノワール・エルティナスは【勇者】として選ばれ、【魔王ディストール】を倒す者成り!】
…と。
まぁ、ここまでなら…ただの小娘が魔王を倒す者と言われたところで、各国の王は信じてなかった。
だが…?
天言の鏡は、余計な事をしていた。
天言の鏡は、転生前のこの世界で活躍して来たノワールの全てを公開したのだった。
【伝説の魔女・ノワール・アルフォンス】
【伝説の騎士・ノワール・イクティノス】
【伝説の聖女・ノワール・ウルティラス】
【伝説のメイド・ノワール・オルティラン】
【ノワール・エルティナスは、過去に歴史に名を遺す【ノワール】の生まれ変わりであり、過去のノワールの能力を全て受け継ぐ者成り!】
すると各国の王は、ノワール・エルティナスに希望を持ちだした。
彼女なら…魔王を討伐出来るだろうと!
各国の王は、国民に発表するか否かを宰相や宮廷魔術師と相談していたのだった。
・・・・・・・・・ジコククーニ王国・・・・・・・・・
「ノワールは、ノースホイントにいるのではなかったのか? 何故、バルデェシアン王国に⁉」
「あの子は今度の人生も、険しい道を行くのですね。 あの子に何か出来る事は無いかしら?」
「父上、母上、ノワールというのは、アクードの婚約者だった者ですよね? それが勇者ですか…」
「アクードは、いま一体どこにいるんだ⁉ まぁ、どこかで好き勝手にやっているとは思うが…」
国王と王妃、長男と次男は…アクードが既にこの世からいない事をまだ知らなかった。
ジコククーニ王国は、その日…勇者誕生の話を国民に発表したのだった。
・・・・・・・・・テスタレディシア王国・・・・・・・・・
「ディーライディア! ノワール殿とは、この国に滞在し…お前の護衛に着いていた者だったよな?」
「そうです、父上…いずれは彼女に似合う者として努力をしていたのですが、まさか勇者に任命されるとは⁉」
「しかも、歴史に名を遺すノワールの生まれ変わりですか…彼女なら確かに勇者としてこれ以上に相応しい者はいないでしょう。」
「それと、彼女の仲間にはアルマもいます。」
「何? アルマもか…う~む?」
「アルマはいずれ帰ると言っておりました。 その時には彼女を再び…」
「分かっておる! その時が来ればな…」
アルマは戻る…が、ノワールがまたこの国に来るかまでは解らない。
テスタレディシア王国は、国民に勇者の誕生を発表するのだった。
・・・・・・・・・バルデェシアン王国・・・・・・・・・
バルデェシアンの国王は、国民に全てを公表した。
勇者ノワール、騎士アルマ、魔導師ファティマ…
そして街で買い物しているノワール達は、国で身動きがロクに取れなくなっているのだった。
・・・・・・・・・石鉱国ヴァルキサス・・・・・・・・・
「ガンドム陛下…このノワールという名前はもしや?」
「ノワールか…久しく名を聞かんかったな…そうか、この時代に生まれ変わったのか!」
「ガンドム陛下…すると、彼女は我らの国に来ますよね?」
「あぁ、恐らく聖剣作ってくれと言ってくるだろう。 古き友人の為に最高の金属を用意せよ!」
「すると…ガンドム陛下が自ら?」
「ワシ以外に誰が居る⁉」
「すぐに皆に通達します!」
「ノワール! 待っておるぞ‼」
ガンドムは国民に勇者の誕生を発表した。
・・・・・・・・・ベジツ・ターブル農国・・・・・・・・・・
「チヨ~ノワールっで、わがぐにさすぐっでぐれた、あんの嬢ちゃんだべか?」
「んだ! わだじの友達でこんの国の救世主だべさ!」
「そげな人が勇者がぁ~! ごのぐにさ、くるっべがな~?」
「だぶんな! まだあうっでいっでだんがんなぁ~!」
チヨは国民に勇者の存在を明かした。
この国を救ってくれたノワールが勇者で、今度は世界を救ってくれる存在だと!
国民達は、今か今かとノワールが来るのを待ち望んでいたのだった。
…と、ここまでは国民に発表したのだが?
他の国では、ノワールの存在を認めていなかった。
・・・・・・・・・ヴァルデリア帝国・・・・・・・・・
「ノワールという小娘が勇者だと⁉ 勇者の血は、代々この国の王族が引いているのだ!」
ノワールが聖女時代に、魔王を倒した勇者は…レブナンツディール王国から誕生した。
その勇者は魔王を倒した後に、レブナンツディール王国の姫君と結婚してヴァルデリア帝国と改名し、初代皇帝となって受け継がれていたのだった。
なので当然、勇者が誕生するとしたら…皇族の誰かだと思われていたのだった。
「ヴァレード! 勇者はノワールという小娘ではない! お前こそ相応しい‼」
「だが、父上よ! 天言の鏡のお告げで勇者が誕生したと…」
「なら天言の鏡が壊れていたのだ! お前が勇者として魔王を倒すんだ‼」
「わかった! 必ず魔王は俺が倒して見せる!」
この日、国民に発表した。
天言の鏡により勇者が誕生したが、真の勇者はノワールでは無く、勇者の血を受け継ぐヴァレードだと…
そしてこの日…ヴァレードは旅に出るのだった。
・・・・・・・・・メルキサス大神殿・・・・・・・・・
「古の聖女が、勇者となってこの世界に戻って来ただと⁉」
「ならば、その勇者はこの神殿にこそ相応しい存在だ!」
「勇者をこの神殿に来させてから、神殿で管理すれば良い!」
「そうだ! 元はこの国の聖女だった者…嫌がる事は無い筈!」
「そして信者と街からの寄付金で、再び国として復活を遂げよう!」
「ならば…神官達よ! ノワールを探し出せ‼」
神官戦士団は、ノワール捜索の為に大神殿から旅立って行った。
元々…神殿側からの命令で聖女時代のノワールは命を落としたというのに、彼女が戻って来るなんて事は無いと思うのだが、神殿の者達はそれが解っていなかった。
おそらく、神殿内で聖女の死が都合よく捻じ曲げられているからだろう。
・・・・・・・・・他の地域では⁉・・・・・・・・・
「小娘が勇者か…上手く取り入って仲間になって名声を得よう! 所詮は女、腕力では男には勝てまい!」
「あのノワールが勇者ですって⁉ 王子に取り入ろうと失敗した女が、勇者になって注目を集めるなんて許せませんわ! 見てなさいノワール! 貴女に負わされた屈辱を晴らしてあげるんだから!」
その他…様々な者達がノワールを狙おうとしていた。
果たしてノワールの運命は?
0
お気に入りに追加
1,419
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に仕立て上げたいなら、ご注意を。
黎
ファンタジー
幼くして辺境伯の地位を継いだレナータは、女性であるがゆえに舐められがちであった。そんな折、社交場で伯爵令嬢にいわれのない罪を着せられてしまう。そんな彼女に隣国皇子カールハインツが手を差し伸べた──かと思いきや、ほとんど初対面で婚姻を申し込み、暇さえあれば口説き、しかもやたらレナータのことを知っている。怪しいほど親切なカールハインツと共に、レナータは事態の収拾方法を模索し、やがて伯爵一家への復讐を決意する。

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~
紅月シン
ファンタジー
聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。
いや嘘だ。
本当は不満でいっぱいだった。
食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。
だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。
しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。
そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。
二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。
だが彼女は知らなかった。
三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。
知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。
※完結しました。
※小説家になろう様にも投稿しています

婚約破棄され森に捨てられました。探さないで下さい。
拓海のり
ファンタジー
属性魔法が使えず、役に立たない『自然魔法』だとバカにされていたステラは、婚約者の王太子から婚約破棄された。そして身に覚えのない罪で断罪され、修道院に行く途中で襲われる。他サイトにも投稿しています。
辺境は独自路線で進みます! ~見下され搾取され続けるのは御免なので~
紫月 由良
恋愛
辺境に領地を持つマリエ・オリオール伯爵令嬢は、貴族学院の食堂で婚約者であるジョルジュ・ミラボーから婚約破棄をつきつけられた。二人の仲は険悪で修復不可能だったこともあり、マリエは快諾すると学院を早退して婚約者の家に向かい、その日のうちに婚約が破棄された。辺境=田舎者という風潮によって居心地が悪くなっていたため、これを機に学院を退学して領地に引き籠ることにした。
魔法契約によりオリオール伯爵家やフォートレル辺境伯家は国から離反できないが、関わり合いを最低限にして独自路線を歩むことに――。
※小説家になろう、カクヨムにも投稿しています
悪役令嬢エリザベート物語
kirara
ファンタジー
私の名前はエリザベート・ノイズ
公爵令嬢である。
前世の名前は横川禮子。大学を卒業して入った企業でOLをしていたが、ある日の帰宅時に赤信号を無視してスクランブル交差点に飛び込んできた大型トラックとぶつかりそうになって。それからどうなったのだろう。気が付いた時には私は別の世界に転生していた。
ここは乙女ゲームの世界だ。そして私は悪役令嬢に生まれかわった。そのことを5歳の誕生パーティーの夜に知るのだった。
父はアフレイド・ノイズ公爵。
ノイズ公爵家の家長であり王国の重鎮。
魔法騎士団の総団長でもある。
母はマーガレット。
隣国アミルダ王国の第2王女。隣国の聖女の娘でもある。
兄の名前はリアム。
前世の記憶にある「乙女ゲーム」の中のエリザベート・ノイズは、王都学園の卒業パーティで、ウィリアム王太子殿下に真実の愛を見つけたと婚約を破棄され、身に覚えのない罪をきせられて国外に追放される。
そして、国境の手前で何者かに事故にみせかけて殺害されてしまうのだ。
王太子と婚約なんてするものか。
国外追放になどなるものか。
乙女ゲームの中では一人ぼっちだったエリザベート。
私は人生をあきらめない。
エリザベート・ノイズの二回目の人生が始まった。
⭐️第16回 ファンタジー小説大賞参加中です。応援してくれると嬉しいです
【完結】追放された生活錬金術師は好きなようにブランド運営します!
加藤伊織
ファンタジー
(全151話予定)世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。
カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。
落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。
そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。
器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。
失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。
過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。
これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。
彼女は化粧品や石けんを作り、「ささやかな小市民」でいたつもりなのだが、品質の良い化粧品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく――。
毎日15:10に1話ずつ更新です。
この作品は小説家になろう様・カクヨム様・ノベルアッププラス様にも掲載しています。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる