【完結】五度の人生を不幸な出来事で幕を閉じた転生少女は、六度目の転生で幸せを掴みたい!

アノマロカリス

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第三章 モテ期到来?の章

第九話・閑話 アクード馬鹿王子の仕事選び…

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 宿屋の中のベッドの上で、財布を広げて悩んでいた。
 この地での物価はとてつもなく高い。
 最初は国に戻ってから、資金援助をして貰ってから再びこの地へ…とも考えていたが、城の中の出来事を考えると…資金援助は恐らく無理だろうと考えた。
 
 「なら、仕事をして稼ぐしかない! このまま何もしなければ、2日後には資金が無くなってしまう…」

 そう…意気込んでいたアクード馬鹿王子だが、これまで仕事という仕事は全てノワールに任せっきりでやった事が無い。
 だが、どこからそんな自信があるのかは分からないが、仕事と言っても楽な物だと考えていた。
 
 …‥…翌日………

 アクードは、冒険者ギルドに顔を出した。
 こんな体たらくのアクードでも、一応冒険者のギルドカードは所持している。
 祖国では、ギルドの依頼も幾つかやっていた事もあった。
 ただ…討伐の仕事でゴブリンの体内にある討伐証明の魔石を取り出すのが面倒という理由で、丸ごと持って来てギルドに迷惑をかけた事が何度もあり、その癖…報酬には煩くて、少しでも少ないと文句を言うという最悪な人間であった。
 その度に冒険者ギルドから王城にクレームが何度かあったという話らしいが…

 アクードは、受付でギルドカードを提示して手続きを取り…依頼のクエストボードを確認した。
 依頼内容は主に3つ…討伐・採取・雑用だった。
 討伐内容は、魔物の討伐で食糧と毛皮の確保…
 採取内容は、薬草や食物…主に洞窟や森の中に自生するキノコなど…
 雑用内容は、主に雪かきがメインなのである。

 ノースホイントという場所は、1日で3m近くの雪が積もる土地である為に…地元の人間でも雪かきはするのだが、商業関係の従業員が雪かきばかりをやる訳にはいかないので、効率の良い考えをした結果…依頼が無い冒険者の為の支援策として雪かきの仕事を用意しているのだった。
 当然…討伐や採取に比べれば、報酬額は少ない。
 だが、依頼を達成すると…報酬以外に店の商品をオマケで付けてくれる為に割と人気が高いのだ。

 アクードは、この土地を把握していないので…討伐と採取は除外して、雑用の雪かきを選んだ。
 これなら問題無いだろう…と、たかを括っていたアクードだったのだが…?
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