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ミケとわたし達

懐かしいミケ

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「おばあちゃん、ミケちゃん……」

 わたしは、遠い過去のおばあちゃんとミケに声をかける。おばあちゃんもミケもわたしの顔を見てニコニコと笑っている。

 懐かしい、とても懐かしい。

「この子とっても可愛いね」

 わたしは三毛猫のぬいぐるみミケの頭に手を伸ばしそっと撫でた。

 その触り心地はちょっとクタッとしているけれどとても気持ち良かった。なんていうのか心がほっと落ち着く。

「この子気持ちいいね」

 わたしは、言いながらミケにほっぺたをすりすりした。懐かしいような心地よい香りと肌ざわりが良くて何度もほっぺたをすりすりしてしまった。

 ずっと、ミケをぎゅっと抱きしめていたいなと思った。

 それから数ヶ月後、おばあちゃんが大阪から東京に遊びにやって来た。

「真歌ちゃん久しぶりね」

 おばあちゃんはいつものようにふんわりとした微笑みを浮べ挨拶をした。

「おばあちゃん久しぶり~」

 わたしもニコニコと笑う。

「今日はね、真歌ちゃんにミケちゃんを貸してあげようと思って連れてきたのよ」

「え! ミケちゃんってあの三毛猫の
ぬいぐるみかな?」

「うん、そうよ」
「うわぁ~い! ミケちゃんが来てくれたんだね」

 わたしは嬉しくてぴょーんと飛び跳ねた。

「うふふ、真歌ちゃんってば嬉しそうね」

 おばあちゃんはそう言いながら旅行カバンから三毛猫のぬいぐるみミケを取り出した。

「はい、貸してあげるわよ」

 ミケを見た瞬間わたしの目は嬉しくてキラキラと輝いた。
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