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第四章 緑川麗奈
あなたの罪は何ですか?
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「緑川麗奈さん! あなたの罪は何ですか?
って聞いているのよ。ねえ、答えなさいよ!」
地の底からズーンと響いてくる声は一体何なのよ。わたしが何をしたと言っているのだろうか?
「緑川麗奈さん、あなたの罪は何ですか?」
「わ、わたしに罪なんてありませんよ。それよりあなたこそ何ですか? 人の部屋に入って来てるんですよね?」
わたしは大声で叫んだ。
「あらあらご自分の罪が分からないのね?
あははっ、おかしいわね 」
その声はわたしを馬鹿にしたように笑っている。
「何か文句があるんだったら出てきなさいよ!」
わたしは叫んだ。
「分かったわよ。ではお邪魔します」
その声の主は玄関のドアをガチャリと開けて入って来た。
「あ、あなたは……」
どうして……?
部屋の中に入って来たのは森口さやさんだった。
「あなたの罪は何ですか? 緑川麗奈さんこんにちは」
「も、森口さんがどうして? 罪って何ですか?」
森口さんがわたしの顔をじっと見ている。アーモンド型の綺麗な瞳がわたしのことをじっと見ている。その瞳にわたしは吸い込まれそうになる。
「緑川さんは優しい人ですし被害者でもありますが……罪人でもありますよ」
「言っている意味がよく分からないのですが……」
森口さんはニコニコと笑いながら恐ろしいことを言う。
「あら、分からないのかしら? そうよね。緑川さんはずっと被害者でしたもんね。でもね、緑川さんは覚えていないのかもしれませんがあなたは罪人なんですよ!」
森口さんは罪人の部分を強調して言った。
この人はどこか変だ。一方的にわたしのことを罪人だと言うなんて……。
「森口さん一体何のことですか?」
森口さんが一歩一歩こちらに近づいてくる。そして、わたしの目の前で立ち止まった。
って聞いているのよ。ねえ、答えなさいよ!」
地の底からズーンと響いてくる声は一体何なのよ。わたしが何をしたと言っているのだろうか?
「緑川麗奈さん、あなたの罪は何ですか?」
「わ、わたしに罪なんてありませんよ。それよりあなたこそ何ですか? 人の部屋に入って来てるんですよね?」
わたしは大声で叫んだ。
「あらあらご自分の罪が分からないのね?
あははっ、おかしいわね 」
その声はわたしを馬鹿にしたように笑っている。
「何か文句があるんだったら出てきなさいよ!」
わたしは叫んだ。
「分かったわよ。ではお邪魔します」
その声の主は玄関のドアをガチャリと開けて入って来た。
「あ、あなたは……」
どうして……?
部屋の中に入って来たのは森口さやさんだった。
「あなたの罪は何ですか? 緑川麗奈さんこんにちは」
「も、森口さんがどうして? 罪って何ですか?」
森口さんがわたしの顔をじっと見ている。アーモンド型の綺麗な瞳がわたしのことをじっと見ている。その瞳にわたしは吸い込まれそうになる。
「緑川さんは優しい人ですし被害者でもありますが……罪人でもありますよ」
「言っている意味がよく分からないのですが……」
森口さんはニコニコと笑いながら恐ろしいことを言う。
「あら、分からないのかしら? そうよね。緑川さんはずっと被害者でしたもんね。でもね、緑川さんは覚えていないのかもしれませんがあなたは罪人なんですよ!」
森口さんは罪人の部分を強調して言った。
この人はどこか変だ。一方的にわたしのことを罪人だと言うなんて……。
「森口さん一体何のことですか?」
森口さんが一歩一歩こちらに近づいてくる。そして、わたしの目の前で立ち止まった。
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