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如月編
新しい倭寇の子分?
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「その剣はナンダ!?」
「先に抜いたのはあなた達でしょう?私は疲れているの。しかもあなた達は私の船を見たでしょう?」
「船?あれが船ナノカ?沈没しそうデハナイノカ?」
まぁ幽霊船と言われているからね。見た目はそうだけど、侮ることなかれ。駆逐艦より速い船だよ!?
「見た目はね?まあそんな事はどうでもいいの。剣を抜いているという事はそういう事なんでしょ?当初ならいざ知らず。易々殺られるわけにはいかないから」
「◎△$♪×¥●&%#\>6°〒〆」
女が、私が分からない言葉で男の人達に何かを言った。意味は分からないが多分中国語のように聞こえた。
そして女が号令を掛けると男達3人が斬りかかってきた。
が!こんな男達なんかに遅れは取らない。こちとら修羅場を何回も潜り抜けて来たのだから。初撃を軽く躱してからの・・・
「先に抜いたのもあなた達。斬りかかって来たのもあなた達。遠慮はしないよ」
シュゥン シュパッ シュゥン シュパッ
私はクレオパトラ剣を長い間使っている。名前が好きだからと言うのもあるが本気で課金し、当てた西洋剣ガチャで登場した1振りだ。
剣としては短刀まではいかないが短い剣だ。特徴はどんな振りでも一振りすれば初撃は必ず相手が3秒止まるという初見殺しの剣なのだ。
その代わり威力は完全にパラメータ依存なため素の攻撃力より高い甲冑や兜などを装備されていれば剣が通らないのだが・・・
「ソノ演舞はナンダ!?」
3人襲って来た男の内2人を落とした。まあ落としたと言っても手を斬り落としただけだけど。
そして残りの1人・・・少しやる男かもしれない。私の間合いに入ってこないのだ。場数を相当踏んでいる男のように見える。
ジリジリ ジリジリ ジリジリ
男と私はお互いが刃が届くか届かないかギリギリところで相対している。
まあ相手に付き合ってあげているけどピストルで撃って終わらせてもいいんだけどね。なんとなくずっと愛用していたこのクレオパトラ剣が使いたかっただけなんだけどね。
「めんどくさいからもう終わりにしよう」
私は一言そう言い、一気に間合いを詰めて剣を振り抜いた。
「クィーン・オブ・ザ・ナイル!」
どうせなら久しぶりに固有技も出しておこうと思い、クレオパトラ剣の固有技、クィーン・オブ・ザ・ナイルを放った。
この技は明らかに届かない剣筋でも剣の風圧が当たればそれが刃圏となり致命傷の一撃にもなり得る、これも初見殺しの技だ。
簡単に言えば通常なら5メートル範囲が私の間合い。だけどこのクィーン・オブ・ザ・ナイルを使えば約10メートルくらいに間合いが伸びるのだ。まあ遠ければ遠いほど傷は浅く、威力も弱まるけど。
シュゥ~~ンッ シュパッ!!
「ゔっ・・グハッ」
この人は危険だし、明らかに私の首を狙ってたから遠慮なく横からの薙ぎ払いにて首を狙ったが・・・
「う~ん・・・腕が鈍ったのか、それともあなたが一枚上手だったのか・・・けど致命傷とまではいかなくても戦闘不能の怪我は負わせられたね」
「ナニモノダ!?」
「え?人間だけど?そもそもあなた達の方こそ何者?草むらに隠れて私を襲おうとする・・・しかも中国人・・・明の国人でしょ?で、よく見るとあそこにある船はあなた達の船?倭寇・・・かしら?」
私は中国の言葉を聞いてからなんとなくそうじゃないかと思っていた。ただの貿易船の乗組員にしては目がギラギラしている。それに正式な貿易船の者ならコソコソする必要もない。そもそも坊津や山川の方に居るはずだ。
それを加治田に・・・義弘さんのお膝元で悪さをするなんて、義弘さんからしても灯台下暗しって事かな?
まあでも偽倭としては明にまあまあ打撃を与えていたはず。この人達のおかげで種子島が伝来したってのも一理あったような・・・。
「オマエタチ手を出すんじゃナイヨ」
女の人が残りの7人ほどの男に号令を発していたが仮に全員で襲われても負ける気はしない。それに珍しく女頭領ってのも気になるね。何が目的なのかな?
「目的はなんだったの?ちなみにやろうと思えばあなた達を近づかせる事なく殺せる兵器もあるけど?次襲ってきたりすれば遠慮なく使わせてもらうからね?」
「イヤ、最初のは手違いダ。ユルセ。私はリン。明国の者だ。徐海大将に育ててもらっていた縁があり最初は大隅に居た」
大隅・・・宮崎県のところ?なんでそんなところに中国人が居たのかしら?
「手短に理由を聞いても?私に害がないなら殺す事まではしないかな」
私がそう言うと明らかに狼狽えていた。なんか虐めているみたいだ。元はそっちから手を出したのに。
「徐海大将はーー」
それから本当に簡単にリンって女の人が言い出した。
明王朝の貿易商人、王直の腹心だった徐碧溪って人の甥が徐海。そしてこの関係から密貿易に関わり出しその後色々あったみたいだがその王直って人を暗殺しようとしたが叔父の徐碧溪に阻止される。
その後、日本を拠点にしていた叔父の徐碧溪の借金のかたとして大隅で人質となり、以後は倭寇に加わり、日本人の辛五郎って人達と江蘇、浙江方面の沿岸各地を襲撃するようになる。
その後、胡宗憲という明の武将に捕えられ自害したや処刑されたとか。その後を継いでいるのが・・・
「アタイって事さ」
「ふ~ん。そんなの辞めてしまえばいいのに。そもそも島津様は知ってるの?知られると怒られるだけじゃ済まないと思うけど?」
「・・・・・・・」
うん。今の沈黙で分かったわ。義弘さんは関知していないって事ね。
「まあ悪いけど私の秘密の船も見られたし生きて返すわけにーー」
「アタイ達を子分にしてくダサイ!!」
ビックリしたよ。こんな事言われるとは思ってもみなかったからね。しかも今しがた3人を怪我させたばかりなんだけど!?
「先に抜いたのはあなた達でしょう?私は疲れているの。しかもあなた達は私の船を見たでしょう?」
「船?あれが船ナノカ?沈没しそうデハナイノカ?」
まぁ幽霊船と言われているからね。見た目はそうだけど、侮ることなかれ。駆逐艦より速い船だよ!?
「見た目はね?まあそんな事はどうでもいいの。剣を抜いているという事はそういう事なんでしょ?当初ならいざ知らず。易々殺られるわけにはいかないから」
「◎△$♪×¥●&%#\>6°〒〆」
女が、私が分からない言葉で男の人達に何かを言った。意味は分からないが多分中国語のように聞こえた。
そして女が号令を掛けると男達3人が斬りかかってきた。
が!こんな男達なんかに遅れは取らない。こちとら修羅場を何回も潜り抜けて来たのだから。初撃を軽く躱してからの・・・
「先に抜いたのもあなた達。斬りかかって来たのもあなた達。遠慮はしないよ」
シュゥン シュパッ シュゥン シュパッ
私はクレオパトラ剣を長い間使っている。名前が好きだからと言うのもあるが本気で課金し、当てた西洋剣ガチャで登場した1振りだ。
剣としては短刀まではいかないが短い剣だ。特徴はどんな振りでも一振りすれば初撃は必ず相手が3秒止まるという初見殺しの剣なのだ。
その代わり威力は完全にパラメータ依存なため素の攻撃力より高い甲冑や兜などを装備されていれば剣が通らないのだが・・・
「ソノ演舞はナンダ!?」
3人襲って来た男の内2人を落とした。まあ落としたと言っても手を斬り落としただけだけど。
そして残りの1人・・・少しやる男かもしれない。私の間合いに入ってこないのだ。場数を相当踏んでいる男のように見える。
ジリジリ ジリジリ ジリジリ
男と私はお互いが刃が届くか届かないかギリギリところで相対している。
まあ相手に付き合ってあげているけどピストルで撃って終わらせてもいいんだけどね。なんとなくずっと愛用していたこのクレオパトラ剣が使いたかっただけなんだけどね。
「めんどくさいからもう終わりにしよう」
私は一言そう言い、一気に間合いを詰めて剣を振り抜いた。
「クィーン・オブ・ザ・ナイル!」
どうせなら久しぶりに固有技も出しておこうと思い、クレオパトラ剣の固有技、クィーン・オブ・ザ・ナイルを放った。
この技は明らかに届かない剣筋でも剣の風圧が当たればそれが刃圏となり致命傷の一撃にもなり得る、これも初見殺しの技だ。
簡単に言えば通常なら5メートル範囲が私の間合い。だけどこのクィーン・オブ・ザ・ナイルを使えば約10メートルくらいに間合いが伸びるのだ。まあ遠ければ遠いほど傷は浅く、威力も弱まるけど。
シュゥ~~ンッ シュパッ!!
「ゔっ・・グハッ」
この人は危険だし、明らかに私の首を狙ってたから遠慮なく横からの薙ぎ払いにて首を狙ったが・・・
「う~ん・・・腕が鈍ったのか、それともあなたが一枚上手だったのか・・・けど致命傷とまではいかなくても戦闘不能の怪我は負わせられたね」
「ナニモノダ!?」
「え?人間だけど?そもそもあなた達の方こそ何者?草むらに隠れて私を襲おうとする・・・しかも中国人・・・明の国人でしょ?で、よく見るとあそこにある船はあなた達の船?倭寇・・・かしら?」
私は中国の言葉を聞いてからなんとなくそうじゃないかと思っていた。ただの貿易船の乗組員にしては目がギラギラしている。それに正式な貿易船の者ならコソコソする必要もない。そもそも坊津や山川の方に居るはずだ。
それを加治田に・・・義弘さんのお膝元で悪さをするなんて、義弘さんからしても灯台下暗しって事かな?
まあでも偽倭としては明にまあまあ打撃を与えていたはず。この人達のおかげで種子島が伝来したってのも一理あったような・・・。
「オマエタチ手を出すんじゃナイヨ」
女の人が残りの7人ほどの男に号令を発していたが仮に全員で襲われても負ける気はしない。それに珍しく女頭領ってのも気になるね。何が目的なのかな?
「目的はなんだったの?ちなみにやろうと思えばあなた達を近づかせる事なく殺せる兵器もあるけど?次襲ってきたりすれば遠慮なく使わせてもらうからね?」
「イヤ、最初のは手違いダ。ユルセ。私はリン。明国の者だ。徐海大将に育ててもらっていた縁があり最初は大隅に居た」
大隅・・・宮崎県のところ?なんでそんなところに中国人が居たのかしら?
「手短に理由を聞いても?私に害がないなら殺す事まではしないかな」
私がそう言うと明らかに狼狽えていた。なんか虐めているみたいだ。元はそっちから手を出したのに。
「徐海大将はーー」
それから本当に簡単にリンって女の人が言い出した。
明王朝の貿易商人、王直の腹心だった徐碧溪って人の甥が徐海。そしてこの関係から密貿易に関わり出しその後色々あったみたいだがその王直って人を暗殺しようとしたが叔父の徐碧溪に阻止される。
その後、日本を拠点にしていた叔父の徐碧溪の借金のかたとして大隅で人質となり、以後は倭寇に加わり、日本人の辛五郎って人達と江蘇、浙江方面の沿岸各地を襲撃するようになる。
その後、胡宗憲という明の武将に捕えられ自害したや処刑されたとか。その後を継いでいるのが・・・
「アタイって事さ」
「ふ~ん。そんなの辞めてしまえばいいのに。そもそも島津様は知ってるの?知られると怒られるだけじゃ済まないと思うけど?」
「・・・・・・・」
うん。今の沈黙で分かったわ。義弘さんは関知していないって事ね。
「まあ悪いけど私の秘密の船も見られたし生きて返すわけにーー」
「アタイ達を子分にしてくダサイ!!」
ビックリしたよ。こんな事言われるとは思ってもみなかったからね。しかも今しがた3人を怪我させたばかりなんだけど!?
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