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7 秘めた想い

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 熱い男の躰が覆いかぶさってくる。純は思わず身をすくめたが、桐ケ谷の仕草は意外にも優しかった。彼は、純の緊張をほぐすかのように額や瞼、頬に何度かキスを落とした後、そっと唇に口づけてきた。慈しむような、軽いキスが繰り返される。ややあって、舌が入ってきた。懐かしい、煙草の香りがする。
「んっ……、んっ……」
 桐ケ谷の舌が柔らかく歯列をなぞり、口内をまさぐる。ソフトな愛撫だというのに、純は早くも恍惚とし始めた。下半身は、すごい勢いで熱を取り戻している。ジーンズの前は張り詰めて、痛いほどだ。
「蕩けそうな顔して……」
 揶揄するような言葉にはっと目を開ければ、桐ケ谷が微笑んでいた。
「キスは慣れていないんだものな? 安心しろ。今日は優しくしてやる」
「慣れていない、っていうか……。桐ケ谷さんが、初めて、です」
 頬を染めて告げれば、桐ケ谷は目を見張った。
「それは嬉しいな」
 言うやいなや、桐ケ谷は純のジーンズに手をかけた。下着ごと器用に引きずり下ろされて、純はうろたえた。
「待っ……」
「一度出しておかないと、辛いだろう」
 桐ケ谷が、あっという間に純の脚を広げる。控えめに主張している純のものを、彼はためらいもなく口に含んだ。
「あンッ……!」
 熱い口内に包まれただけで、眩暈がするほどの快感が襲う。純は、思わずのけぞった。唇と舌で追い上げられれば、早くも限界が近づいてくる。
(この前みたいに、口に放ってはいけない……)
 純はシーツを握りしめて、必死に快感に耐えた。だが、桐ケ谷の愛撫は絶妙すぎた。
「――あっ、あっ、ああっ――……!」
 先端をきつく吸い上げられた瞬間、純はこらえきれずに達していた。肩で息をしながら見上げれば、桐ケ谷は平然と口を拭っていた。その喉が上下するのを目のあたりにすると、純は一気に羞恥がこみ上げてきた。
「……どうした?」
 真っ赤になっている純を見て、桐ケ谷はにやりと笑った。
「……だって……。ミヤビさんにはそんなことしてなかったのに……」
 二人の情交はモニターで何度も見たが、いつも桐ケ谷が一方的にミヤビを貪るだけだった。それに、プライドの高い彼がこんな行動に出るなんて……。だが桐ケ谷は、じろりと純を見た。
「なぜ知ってる?」
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