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2 男娼デビュー
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見間違いではないか、と純は何度も目をこすった。あの晩の彼は、発情した純に誘発されて、確かにラット状態だった。それなのに最後まで手を出さなかったのは、よほど禁欲的なのだろう、と純は解釈していた。そんな彼が、男娼を買いに来るなんて、とても信じられなかった。
だが期待も空しく、男はミヤビに何やら話しかけると、キスをした。ミヤビが服を脱がせようとしても、されるがままになっている。その様子は明らかに、男娼と遊び慣れた男のそれだった。
(あの時僕を抱かなかったのは、単に魅力がなかったから……?)
純は、愕然とした。運命の番、とまで夢見た自分が愚かに思えて仕方なかった。
やがて男は、シャワーを浴びて出て来ると、ベッドにミヤビを押し倒した。バスローブを脱ぎ捨てた男の裸体に、純は思わず見惚れた。服の上からでも想像はしていたが、その美しさには目を見張るものがあった。肩幅は広く、胸板は厚く、腹筋は綺麗に割れている。そして何よりも、脚の間でそびえ立つものの巨大さに、純は息をのんだ。思わず、身を震わせてしまう。だがそれは、恐怖からではなかった。胸の中に渦巻いたのは、渇望だった。
男は、その立派なものをミヤビの身体に埋めこんでいく。ミヤビは、激しく身をけいれんさせて悶えた。演技ではない気がした。
ふと、胸が痛んだ。あの夜、自分は求めてもそれを与えられなかった。それを、ミヤビにはあっさり与えるのか。それも、金まで払って……。
(どうして、美しく生まれなかったんだろう……)
様々な体位でミヤビを貪る男を眺めながら、純は言いようのないやるせなさを感じたのだった。
だが期待も空しく、男はミヤビに何やら話しかけると、キスをした。ミヤビが服を脱がせようとしても、されるがままになっている。その様子は明らかに、男娼と遊び慣れた男のそれだった。
(あの時僕を抱かなかったのは、単に魅力がなかったから……?)
純は、愕然とした。運命の番、とまで夢見た自分が愚かに思えて仕方なかった。
やがて男は、シャワーを浴びて出て来ると、ベッドにミヤビを押し倒した。バスローブを脱ぎ捨てた男の裸体に、純は思わず見惚れた。服の上からでも想像はしていたが、その美しさには目を見張るものがあった。肩幅は広く、胸板は厚く、腹筋は綺麗に割れている。そして何よりも、脚の間でそびえ立つものの巨大さに、純は息をのんだ。思わず、身を震わせてしまう。だがそれは、恐怖からではなかった。胸の中に渦巻いたのは、渇望だった。
男は、その立派なものをミヤビの身体に埋めこんでいく。ミヤビは、激しく身をけいれんさせて悶えた。演技ではない気がした。
ふと、胸が痛んだ。あの夜、自分は求めてもそれを与えられなかった。それを、ミヤビにはあっさり与えるのか。それも、金まで払って……。
(どうして、美しく生まれなかったんだろう……)
様々な体位でミヤビを貪る男を眺めながら、純は言いようのないやるせなさを感じたのだった。
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