【完結】暁の騎士と宵闇の賢者

エウラ

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13 海老で鯛が釣れたっぽい 1

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俺はめり込んでいたアルヴァが自力で歩いてきたのを見て慌てて駆け寄る。

アルヴァは結界魔法もかかってたのと竜人の身体能力の高さで傷らしい傷はなさそうだった。
でも身に着けていた甲冑の鳩尾部分は若干凹んでいて、俺は改めてアディスのステゴロに戦慄した。

「アルヴァ、大丈夫!?」
「・・・・・・ああ。凄い威力だったが、まあ許容範囲だ。俺達竜人は頑丈だからな。ただ油断してたからモロに食らっただけで」
「ああ・・・・・・そうだよね。俺もまさか父様があんなに(物理的に)強いと思ってなかった」

思わず二人して遠い目をしてしまう。

「あ、俺、訓練場にリペアしてくるから席外すけど、アルヴァも早く休みなよ? 次はバトルロイヤルだって」
「ああ、聞こえてた」
「どうせ団長・副団長と師団長・副師団長に補佐官達VS団員達でしょ? 少しでも回復しておかないと」
「じゃあリペアのあと、セラの魔力も回復しないとな」
「───っ、う・・・・・・うん」

アルヴァに言われてハッとする。確かにガンガン使ったから、補給したい。でも・・・・・・。

ちらっとアルヴァを見ると和やかな顔だったので、俺はちょっとえっちな気持ちになったのを頭を振って掻き消した。
口吻アレはただの魔力供給行為!

さすがに訓練中だからね!
そう言い聞かせてリペアで訓練場を綺麗に直して結界魔法も張り直す。

そしてアルヴァのもとに戻るとぎゅっと抱きしめられてアディス達のいる方に連れて行かれた。休憩場所にあるベンチに座るとアディス達を見たあと俺に向き直って言った。

「セラ、俺とセラに防音と認識阻害の魔法を張って」
「え? うん」

言われるがままに魔法を張ると同時くらいに噛み付くように口吻をされた。

「・・・・・・んっ・・・・・・は、ぁ・・・・・・」

思わず口を開くと素早くアルヴァの熱い舌が口腔内に入ってきて、性急に嬲られる。
魔力供給だけど、何時もよりもっと荒々しくて俺はあっと言う間に蕩けてしまう。

休暇中に散々されてすっかり慣らされた俺は、無意識にアルヴァの舌に自分の舌を絡ませて唾液を啜る。
アルヴァの魔力が美味しくて、もっともっとと口吻を深くした。

アルヴァがふっと笑った気がするけど、気持ち良さが勝ってどうでもよくなった。

───というわけで、休憩時間ぎりぎりまで魔力供給をして貰ったおかげで魔力は結構回復したんだけど、今度は腰が抜けて歩けなくなった。

アディスが視線だけでれそうなオーラを出してアルヴァを睨んでいたが、アルヴァに抱っこされた俺がいるからか文句は言わなかった。
ただ一言・・・・・・。

『さっきの延長戦だったら殺れるのに』

低い声でぼそっと言ったのが聞こえて、ひぃってなったよね。

「じゃあ、次は俺達VSお前らな。訓練だが殺す気でかかってこい。あーでも分かっているだろうが本当に殺すなよ? 一応怪我で戦闘不能になるか、このステージから外に落ちたヤツはアウトな。もちろんギブアップしてもいいぞ」
「怪我して戦線離脱した人はココに控えている治癒専門の魔導師に治して貰うようにー。ちなみに治して貰っても復帰は認めないからねー」
「コッチとお前らのどちらか、ステージ上に立つ者が一人もいなくなるまでやるぞ」

エリアス団長とアディスがそう大ざっぱな説明をした。
まあこれも年に何度も行っている恒例の訓練だから、一応、初見の団員達に言ってるようなものだ。

ステージに上がらないのは最初から非戦闘員になっている治癒系や補助系の魔導師と見習い騎士や新人騎士。
見習い騎士や新人騎士はそもそも実戦経験が少ないため危険性を考慮し、団長の許可が出なければバトルロイヤルには参加できない決まりだ。

「バトルロイヤルはアソコで待機している魔導師達からのバフやデバフはないから、自力で戦うこと。まあ、ステージ上の者達で魔法をかけ合うのはオッケー。そこらへんは敵になるか味方になるか、各々好きにやって」

要は状況をよく見て共闘するもヨシ、個人プレーで頑張るもヨシ、共倒れを狙ってもヨシという無礼講って感じだ。
俺達? そりゃあ俺達も状況判断で協力も個人プレーもするよ。個人プレーでも皆強いけどね。

「いいかな? じゃあ───開始!」

アディスの開戦の合図と共に一気に詰め寄る者、様子を見る者、目配せして協力プレーにいく者など様々に入り乱れた。

魔導師と騎士、総勢1000人あまり。
だだっ広いコロセウムのような訓練場のステージ上で今、バトルロイヤルの幕が切って落とされた。

───そこにはある思惑が隠されているとも知らずに・・・・・・。





※次はエリアス団長の視点になるかと思います。

アルヴァとアディスが似てる名前なので、もしおかしな所あったらすみません。確認してはいるんですが、こんがらがってしまう駄目な作者。
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